恋する短編集

ダメだとわかってても …吉野北人 ページ37

わかってる。









自分のしてることがダメだって。









それでも止められないの。









北人 「お待たせ。」

「私もさっき来たとこ。」

北人 「行こっか。」









いつも通り待ち合わせてご飯を食べて私の家に行く。
はたから見たら普通のカップルにでも見えてるのだろうか。









私達はカップルなんかじゃない。









北人は既婚者。
つまり私とは不倫してるということになる。









出会いは1年前、
仕事で北人が私の部署に異動してきたことがきっかけだった。









一緒にいるうちにいつの間にか好きになって、









この関係になって半年くらいかな？









北人は若いながらもしっかりしてていい夫。
って感じ。









でも奥さんとは上手くいってないらしい。
好きじゃない人と結婚させられたと聞いた。









とはいえダメなものはダメ。
不倫は相手の心を深く傷つけること。









北人 「千夏？」

「ん？」

北人 「我慢できないんだけど、、、」

「いいよ。」









毎日会えるわけじゃない。
たまに会えるこの時間が幸せなの、









ご飯を一緒に食べて、








買い物して、









身体を重ねて愛し合って。









こんな時間が続けばいいのに。

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