助演女優症

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「おばあちゃーん、ちょっと散歩してくる！」

おばあちゃん 「はーい、」









颯と会ってから数日。









特に変わることもなく過ごしていた。









想太に連絡しようか迷ったけど結さんに言われたし。









何より怖くて動き出せなかった。









暇になって家から10分ほど歩いたところにある海に来た。









「はぁ、」









子供の頃よく来ていた。









お父さんとお母さんが生きてる頃も。









そう言えば夏は2人で海に行ったりしたなあ。









浜辺で海を眺めるのが好きだった。









「あれ、」









私泣いてる？









最近泣いてばっかりだなあ。









想太は今まで付き合ってきた人とは違った。









甘やかすだけじゃなくてダメなところはちゃんと注意してくれた。









そうゆうところを好きになったのかもね。









また想太のこと考えてるし笑









ﾌﾜｯ、









「え？」









誰かに抱きしめられた。









いや、このぬくもり。









このイチジクの香り、









想太 「はぁはぁ、やっと見つけたっ、」

「想太っ、」









やっぱり想太だ。









「こんなとこでなにやってんの。」

想太 「千夏に会いにきた。」

「馬鹿じゃないのっ、」









今日平日じゃん。









結さんにばれたら大変なことになる。









想太 「おばあさんに聞いてここに来た。話聞いてほしい。」

「うん、」









いつもにまして真剣な、









でも余裕のない想太の顔を見て、









とりあえず話を聞くことにした。

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