魔法使いみたいな君は (ページ5)

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とある日曜日のこと。

杏奈と遊んだ帰りに買い物をして帰っていると、

「慎くん、？」

病院からでてきた慎くん。

あそこって、

結構有名な病院だよね。
大きな病気を治療するのを中心にしてるって聞いたことがある。

どうして慎くんがあそこからでてきたんだろう。
だれかのお見舞い？

「、、、」

次の日学校に行っても慎くんにきけなかった。
なんか聞いたらダメな気がして。

慎くんが病気って決まったわけじゃないけど
もしそうだったら、、、

私はどう思うんだろう、

結局何も聞かないまま時間が過ぎた。
休み時間になって屋上にいくと、

「あ、」

1人でぼーっとしていた。
いつも見ている感じとは違う。

そう思って隠れて見ていると、

慎「死にたくねーなあ。」

え？

死にたくない？
やっぱり慎くんは病気なの？

「慎くん、」

慎「よっ、どーした？」

「死にたくないって、」

慎「あー、独り言聞かれちゃった？笑」

「、、、」

慎「はは、いーよいーよ。千夏には話しておこうかな。」

そう言ってゆっくり話し始めた。

慎くんは心臓の病気を抱えてるらしい。
難しい手術が必要らしいけどドナーが見つからないと出来ないらしくて、
今は手術は決まってないらしい。

慎「ごめんな、思い話して。樹と昂秀は知ってるんだ。」

「そーなんだ、」

話が衝撃すぎて言葉が出なかった。

慎「、、、泣いてる。」

「え、」

慎くんの手が私の頬を触った。
私泣いてるんだ。

「ごめん、」

慎「ううん。このこと内緒ね。」

「うん。」

慎「聞いてくれてありがとう。」

どうして慎くんの話を聞いて泣いたんだろう。
慎くんがいなくなるなんて嫌だと思った。

今思えば慎くんは体育を見学していた。
体に負担かけないためにだったんだ。