第１話『フランダースの娘』 - �� ページ11
毛利「えー、右原静佳(ﾐｷﾞﾊﾗｼｽﾞｶ)さん、推定年齢２１歳。とある別荘地の管理棟の地下室から発見されました。電気コードで椅子に縛りつけられていた状態で発見されたため、事件性アリと判断」
解剖台の上には、安らかな寝顔の少女。まだ幼さの残る、透き通るような肌だった。
各自解剖器具の準備に取りかかるラボの班員たちから離れ、Aはそっと、彼女の頬を撫でた。
中堂「……おい、なにしてる。手伝え」
A「綺麗、ですね」
久部「……綺麗？」
Aの口からこぼれ出た何気ない言葉に、その場にいた全員の手が止まる。それに気づきやや顔を赤らめたのち、Aは口を開いた。
A「日焼けのあとが恐ろしいくらいない肌。血で濡れてるけどこの髪なんて一本一本ハリがあってすっごく綺麗……まるでお人形さんみたい」
三澄「……なるほど、確かにちょっとおかしいね」
A「だよね」
東海林「ちょっとちょっと、ふたりで話進めないでよ」
三澄「あぁごめんごめん。えっとね、」
中堂「暗い地下室で椅子に縛り付けられていた、普通に生活していればそうそう味わうことのない状況だ。それなのに抵抗した跡や、泣いた跡すらない。確かに考えられないな、普通の人間じゃ」
途中中堂はAをちらりと見て、そのまま言い切った。それに同調するようAが頷く。三澄は自分が喋るはずだった話をとられ少し不満そうだ。
久部「……今の話を踏まえると……この被害者は犯人と面識があった、それもかなり親密な……」
三澄「そう考えるのが一番自然だね。まあ解剖したら、また新しい手がかりとか出てくるでしょ」
久部「あの毛利さん、他になにか、現場で怪しいところとか無かったですか？」
入っちゃったよ六郎の探偵スイッチ……と、東海林がなぜかニヤけている。三澄は小さくため息をつくと、手を後頭部に回しマスクを結んだ。
毛利「……ひとつ、どう考えてもおかしい点があったよ。マスコミには隠すよう上から言われてる」
苦い顔で毛利が続ける。
毛利「この被害者、発見時ははだしだった。下はコンクリートの冷たい地面だから少し違和感があった、でもそれだけだった。室内だし、上の建物のどこかから被害者のものと思われる靴が出てくると思ったよ。……それが、どれだけ探してもなかった。見つかったのは、屋根裏から出てきたほこりをかぶった小学生用の運動靴だけ」
第１話『フランダースの娘』 - �□�←作者から＊感謝と訂正、その他
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理音(プロフ) - 更新して欲しいです！！待ってます！！ (9月18日 15時) (
レス) id: d2e2ccbd11 (このIDを非表示/違反報告)
青龍 葵(プロフ) - 更新されないんでしょうか？ (2018年3月17日 3時) (レス) id: 7069733e86 (このIDを非表示/違反報告)
atori(プロフ) - りなさん» コメントありがとうございます！書いてアップしたあと読み返して、ストーリー構成の粗さに自己嫌悪するばかりでございます……それでも、楽しんで頂けているなら本当に嬉しいです。応援ありがとうございます！頑張りますのでこれからもどうぞよろしくお願い致します！ (2018年2月21日 19時) (レス) id: ed335d1376 (このIDを非表示/違反報告)
りな - オリジナルストーリーとても面白いです！！続きが待ち遠しいです！！更新頑張ってくださいね！応援しております！！ (2018年2月21日 13時) (レス) id: 8a0990f49a (このIDを非表示/違反報告)
atori(プロフ) - 通りすがりの女ですさん» コメントありがとうございます！応援頂けてなによりです。これから頑張って面白くしていこうと思っているので、どうぞよろしくお願いします。 (2018年2月19日 15時) (レス) id: ed335d1376 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：atori | 作成日時：2018年2月19日 3時
