51 ページ11
◇◆◇
『…ダメですか?』
「……」
師範への私の行動力は桁違い。知ってる。
どうせ忘れられるならって割り切ってるから。
忘れられてしまうことは寂しいけど、毎日構わずこんなこと出来るっていうささやかな幸せもある。こんなの思う私はきっと最低だけど。
でも、どうしても師範に近づきたい。
もっと触れたい、もっと師範の視界に居たい。
好きな人を目の前にしたら、
お情け程度に残った理性なんて不可抗力だ。
『…じゃ、お店見つけるまでで良いですから』
明日には消え去る出来事とはいえ、
師範を困らせたくはない。
そんなことは望まない。
下を向いて、そんなお願いを口にした。
「別に、いいけど…………」
『え、ほんとですか?』
「至近距離で煩いよ、静かにしてて」
抱き締めていた腕の力を緩めると、
どうしてか師範の腕がそっと抜き取られた。
謎だ。先刻いいよって言ったじゃん。
やっぱり私と腕を組むのは嫌だったのかな。
悶々と考えてたら、師範が私の左に移動した。
私の左、商店街の道路側、東側。
ジリジリと照りつける夏の太陽の光が、
幾分かマシになったような気がする。
『師範?』
「…ん」
師範の手が私の前に伸ばされ、
思わずその手を取ってしまう。熱かった。
それはきっと私も。
先刻と同じように思いっきり抱きついた。
勿論抵抗されることはなく、
師範の右腕は私の両腕の中に収まった。
104人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さつむいこん(プロフ) - ハイキュー!!さん» 今日1日で向こう1ヶ月分の喜びを感じた気がします、コメありがとうございます! むいちろくん可愛いっすよね…っ!スーパーエンジェルになってもらえるよう精進します、更新のんびですが見守ってやって下さいな…!! (2021年6月15日 22時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - もう、更新楽しみすぎます!無一郎天使!遊郭に炭治郎いないの痛いですねぇ〜勉強頑張ってくださいね! (2021年6月15日 20時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいこん(プロフ) - 澪凪さん» 澪凪さんっ! コメント本当活力になります、ありがとうです〜! またイチャつかせますので発狂しちゃって下さいね(( (2021年4月19日 23時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - 〜〜〜〜〜っ!!ヤバいです可愛すぎて発狂しそう…!! (2021年4月18日 23時) (レス) id: a0ad16ec48 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいこん(プロフ) - 星猫さん» 鬼滅&響け!ユーフォニアム&ちびまる子ちゃん……くらいしかまともに見たことないですね。呪術も気になってるんですが乗り遅れてしまってて(;^ω^) (2021年3月29日 22時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さつむいこん | 作成日時:2021年3月22日 21時