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◇◆◇




炭治郎の腹部に錐が深く刺さり、
隊服がみるみるうちに赤黒く染まる。

痛みに顔を歪めながらも、
炭治郎は私達に次の指示を出した。




「伊之助、A!構うな、斬れ!
早くしないと皆の体力が削られる!!」




『私は応援に来ただけ。
ここの回りの肉の壁は任せて、2人で斬って』





「獣の呼吸 肆の牙 切細裂き!!」



『光の呼吸 壱ノ型 木洩れ日!』




また再生し始めた肉や目玉を斬り潰し、
伊之助は呼吸を使って骨を剥き出しにする。
さぁ、準備は整った。



炭治郎が地を蹴り、大きく振りかぶる。
吐き出す息は、燃えているように見えた。




「ヒノカミ神楽 碧羅の天」




炭治郎が宙に大きく円を描く。
赤い炎が太く固い骨を絶ち斬り、燃え上がる。

それはまるで、本当に舞を見ているようで。
想像していた何倍も何十倍も、美しかった。




「おい、子分その4!ボケッとしてんな!」


『ごめん!!!』




「2人とも!横転する!気をつけろ!!」




炭治郎の一太刀で先頭車両は既に切り離され、魘夢の断末魔と揺れが増していく。
炭治郎がお腹を押さえるのが見えた。
ごめんね、分かってたのに。




『炭治郎!自分のことだけ考えて!!』




善逸のセリフに似てしまったのは無意識。
しまったな、別の言い方すべきだったかな。

最終決戦のあの時に私を思い出すとか…。
変に未来を変えちゃうかもしれない。




「俺のことはいいんだ…、乗客を……!!」


『良くない!他の人は皆がついてる!』




何てったって、柱が2人もいるんだよ。
煉獄さん1人で守った200人は、
更にむいくんにも守られることになる。

助からないわけがないんだ。
柱の力はものすごいんだから。




列車が横転し、私達は宙に投げ出された。
必死で炭治郎に手を伸ばし、その腕を掴む。

受け身を取って着地した。
これくらいの事実は変えたかったから。




『炭治郎、わかる?』


「ああ……、大丈夫だ………」


『後ろの車両を見てくるよ、待ってて』


「待って、くれ、運転手の人は……」


「仕方ねぇな、俺が行ってやるわ!!」




まずは最後尾の所へ様子を伺いに行った。
善逸と禰豆子ちゃん、意識はあるかな。

1両だったし負担は少なかったと思う。
あの2人を上弦と会わせるチャンスだ。




『善逸!禰豆子ちゃん!』


「ムーーッ!!」


「んん……、え、ここどこ!?え、外!?」

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設定タグ:鬼滅の刃 , 時透無一郎 , 市販書き(二次創作)   
作品ジャンル:アニメ
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さつむいこん(プロフ) - 楪日織さん» もう26位まで落ちてるわ…、見たかったな。忙しいのにわざわざ報告ありがとう〜! (2021年7月1日 21時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
楪日織(プロフ) - 鬼滅タグランキング今1位だよすごい……!おめでとうさつむいこん!! (2021年7月1日 20時) (レス) id: fd467e3021 (このIDを非表示/違反報告)
さつむいこん(プロフ) - ハイキュー!!さん» 私にとってはハイキュー!!さんが優しすぎて尊いです。ありがとうございます! (2021年6月15日 22時) (レス) id: dc07c220d6 (このIDを非表示/違反報告)
ハイキュー!! - 尊さの塊ですね! (2021年6月15日 19時) (レス) id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - さつむいこんさん» こちらこそ!これからも頑張ってください!応援してます! (2021年5月28日 16時) (レス) id: d652f69505 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さつむいこん | 作成日時:2021年2月7日 8時

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