今宵は月が赤いですね。霞ノ章

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しのぶさんの状況説明が始まる。

私も拘束されてるから、
あまり自由には動けない。
そして、あまり話は聞いてない。






「善良な鬼と悪い鬼の区別もつかないなら、柱なんかやめてしまえ！！」







「お館様の、御成りです」







柱が一斉に跪く。
私の隣が蜜璃ちゃんで助かったわ。







「証明しますよ、俺が……」


「禰豆子っっ！！」



ちなみに私の話題はない。
頭突き事件で忘れられた可能性よ。

仕方ないから推しを眺めておこう…。
カッコいいなぁ、むいちろくん。







「Aについても、
話しておきたいことがあるんだ」


お館様の凛とした声が響く。

禰豆子ちゃんはデフォルメ姿で威嚇中。
炭治郎も原作通り、ホッとしてる。



『私、でございますか？』


敬語って難しいな、合ってるのかな？
まぁ取りあえずヘラヘラ笑っとこ。



「そうだよ、A。
君はこの世の人間ではないだろう？」


『はぇ？』


「どういう事でしょう、お館様！！！」


「言った通りだよ、杏寿郎。
この子は恐らく未来を生きる命だ」



『まさか、知られていたとは…』


「教えてほしいんだ、A。
君は何者？どんな目的があるのかな？」







『──私は、未来から来た異世界者。
大切な人を守る為、ここへ来ました』






柱達が目をみはる。
命を懸けて守りたい、大切な人達が。






「…説明してくれるかな？」

お館様が優しく言った。





『はい。

私は約100年後の日本から来ました。

元号は令和。
鬼のいない平和な世界になっています。


近々大きな戦いが起こります。
ここに居る方も含め、
沢山の人達が犠牲となる最終決戦です。

私はその犠牲を無くす為に、
この世界へ飛んできたんだと思っています』








大好きな皆を、絶対に死なせない。

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