第二章 ページ7
うわヤバい。敦君達飛ばすから進みが速い((by駄作者
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NOside.
ヨコハマ租界のほぼ中心地、
？「太宰君。」
塔の最上階にある広間で、硝子張りの壁から地上を見ていた太宰に、後ろから声が掛けられた。白髪に赤い目の男・・・・澁澤龍彦だ。
澁「そんなものを見ていて退屈ではないのか？」
太「・・・・・・・退屈？」
感情の消えた顔で問い返す太宰に、澁澤が頷く。
澁「ああ、私は退屈だよ。」
二人の間にあるテーブルには、何故か髑髏が飾られてある。そしてその髑髏を彩るように、赤いリンゴが美しく盛り付けられていた。リンゴのうち二つにはナイフが刺さっている。
・・・つい数秒前、リンゴに刺さったナイフは一本だけだったのに。
澁澤はゆっくりとテーブルに近づきながら、囁くように続ける。
澁「一面の白と虚無・・・ざらつきしかない世界。今夜このヨコハマの異能の全てが私のものになるだろう。」
詰まらなそうに語る。
澁「私の頭脳を超え、予想を覆す者は今回も現れない・・・・実に退屈だ。」
太宰は「私も昔、同じように退屈していたよ。」と、窓の外を見つめながら答えた。
澁「どう乗り越えた？」
太「口で云うより、やってみせたほうが早い。」
澁澤の方を振り向いた太宰はテーブルに近付く。そして四つ並べられた椅子の一つに座った。澁澤は太宰を見つめたまま、何も云わない。
太「ほら。現に君は今、私の真意が判らない。君に協力しているのか、利用して裏切る気なのかも。」
穏やかに告げる太宰の声からは、太宰の本音が読み取れない。
澁「読めないと思っているのは君だけだ。」
微笑みながら云う澁澤に、太宰はそっと目を伏せた。
太「やはり君には救済が必要だ。」
澁「誰が私を救済できると云うのかな。」
太「さぁ・・・・天使か、」
飾られた髑髏を手に取る太宰。
太「それとも、悪魔か。」
髑髏の頬には斜めに走る傷がある。
いつの間にか、リンゴに刺さったナイフが三個に増えていた。同時に、第三の声が二人の会話に割って入る。
？「__________ぼくに云わせれば、お二人とも真意は筒抜けですよ。」
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作者名：ぴみゃ | 作成日時：2018年3月21日 19時
