★ ページ3
【green side】
「自己紹介も終わったし、佐野のスキル、教えてや。」
誠也くんが詰め寄って来た。
困惑する僕、助けを求める為に小島さんに目を向けた。
「新人を困らせんなや、最年長。」
最年長やったんや…。
誠也くんって呼んだらあかんかも…。
「だって、気になるやん。ここに配属されたって事はスキル保持者やろ？」
「僕、何も聞かされてないんです…。」
そもそも、スキルなんて能力の存在、初めて知ったし、皆さんの事、何にも知らないし…。
「誠也くん、いきなりスキルの話をするのは良くないと思いますよ。俺たちの事、何にも知らんのに踏み込むのは良くないです。」
正門さん、何で分かったんだろう？
僕、口に出してないのに…。
「それが俺のスキルやねん。」
「へ？」
「んぁ…やってもうた…ごめんなぁ。ヘッドホンを外した状態やと、聴こえてしまうんよ。皆んなの心の声。このスキル、嫌やねん。信頼できるメンバーに対して使いたくないし、聞きたくもないし、そもそも、心の奥底まで踏み込むつもりは無いんやけど…。」
正門さんのスキルは「読心術」。
例え、心の奥底で考えている事でも、秘密にしている事でも漏れなく聴こえてしまうスキルか…。
「おい、正門。早々に自分のスキルを明かすなや。」
「何でですかぁ？」
首を傾げる正門さん。
自覚無しかとため息を漏らす末澤さん。
「お前は人が良すぎんねん。右も左も分からん新人にいきなり、打ち明けてどうすんねん。損するだけや。裏切られるかもしれないんやで？」
「誠也くんは疑いすぎるんですよ。晶哉がそんな風に見えます？」
「それは…。」
いきなり、名前で呼ばれるんですね。
あっ！これもまた、読まれてたりして…？
「んぁっ、またやってしもうた…。距離感、あかんかったよなぁ。ごめんなぁ。で、でも、悪い人には見えへんよ？なぁ、大晴。」
「まっさんの言い分も分かるけど、誠也くんの気持ちも分かるで。初対面で100%信じられるかと言ったらそれは無理やろうし…なぁ、リチャくん。」
「せやな。でも、せっかく、仲間になったんやし、これから徐々に知っていけばええんとちゃう？」
「そうそう！これからだから。六人で俺たちやから。よーし、今日はこれから、新人の歓迎会や！」
「あ、ありがとうございます…。」
リーダーの小島さんに肩を組まれて思わず、緊張した。
「気にしなくて大丈夫やで。」
福本さんがそう言って、優しく笑ってくれた。
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湊(プロフ) - 設定とかストーリーとか諸々好みです！更新されるのを楽しみにしてます！めっちゃ、応援してます！ (2022年1月8日 13時) (
レス) @page19 id: 4660e3240e (このIDを非表示/違反報告)
サファイア(プロフ) - 自由人さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄です！マイペースではありますが、これからも宜しくお願いします！！ (2021年9月12日 21時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
自由人 - 更新される度に、わくわくしながら読んでます。応援してます！ (2021年9月12日 20時) (レス) id: 4bad57638d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サファイア | 作成日時：2021年3月12日 22時
