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【green side】
「そういえば、さっき、発動してたっぽいんすけど、リチャくんの能力は何なんです？」
「おっ！よお見てるなぁ。観察するのは警察官としてええ癖やね。」
小島さんが感心している。
末澤さんは「そんなの当たり前やん」と少しツンツンしてるけど、まあ、愛のある言い方やったから少しは認めてくれてるんやと思う。
「俺の能力は千里眼。どんなに遠くても見えるんや。役に立つ時と立たへん時、色々とあるけど、まあ、この能力は正門や大晴とは違って常時、発動するもんちゃうから、付き合いとしては楽やね。」
「羨ましいわ、リチャくん。」
福本さんが橙色に輝かせた瞳をリチャくんに向けて笑う。
「ここかぁ、事件現場は。」
僕が気を紛らわそうと呟いた時、
「呑気だな、野良犬ども。」
と野太い声が聞こえた。
現場を仕切る先輩の刑事やった。
「誰が野良犬や。」
早速、末澤さんが反応した。
敏感やなぁ。
「誠也くん、あの人、先輩やで？あんまり噛み付かんといて。ほんまに野良犬っぽいから。」
「小島、後でしばく。」
「何で俺の所為みたいになってるん！？俺、リーダーやから、軽く注意しただけやん。リチャくんからも何か言うてよぉ。」
少し弱音を吐く小島さん。
リチャくん、呆れてますよ。
「小島、野良犬の手綱、握っておけよ。余計な邪魔でもされたら、二度と現場に来させないからな。」
「……今時、パワハラかよ。」
「こら、大晴。」
福本さんまで苛々してたんか…。
まあ、野良犬と括られて嬉しいなんて言う人、居らへんよな。
「あの銀行内にどうやって入るつもりですか？作戦は？そもそも、人質は何人とか、把握してます？」
「リチャくん、一度にめっちゃ質問しますね！」
「晶哉、食いつく所ちゃうやろ。」
「客と職員合わせてざっと十五人。犯人とやり取りをして説得を試みてはいる。」
野良犬と馬鹿にしている割には答えてはくれるんやね。
「一層の事、佐野を突入してみるか！」
「ちょっ、誠也くん、何を仰ってるんです。流石に晶哉には荷が重いし、まだ早いでしょ。」
「佐野は追い込まれた時に真価を発揮するやん。俺を救ったのもそういう時やった。能力を意識的に使わせる絶好の機会やろ？」
「それはそうですけど…。」
「晶哉本人はどうなん？」
ずっと、黙っていた僕に振られた。
正直な所、どうすればいいか分からない。
もし、力が発揮されなかったら、僕は命を落とす可能性が高い。
「えっ…ぼ、僕は…。」
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湊(プロフ) - 設定とかストーリーとか諸々好みです！更新されるのを楽しみにしてます！めっちゃ、応援してます！ (2022年1月8日 13時) (
レス) @page19 id: 4660e3240e (このIDを非表示/違反報告)
サファイア(プロフ) - 自由人さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄です！マイペースではありますが、これからも宜しくお願いします！！ (2021年9月12日 21時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
自由人 - 更新される度に、わくわくしながら読んでます。応援してます！ (2021年9月12日 20時) (レス) id: 4bad57638d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：サファイア | 作成日時：2021年3月12日 22時
