★ ページ12
【yellow side】
俺は末澤という男に賭けた。
彼に惹かれたからこそ、唯一無二の
末澤が安心して背中を預けられるような男でありたいと思ったから。
「仲間やけど、晶哉に強く当たるかもしれへん。せやけど、それは末澤が妥協したくないからや。広い心で受け止めてほしい。これは俺からの頼みや。」
「…リチャくん。僕がそこまで心が狭く見えます？」
「いや、大体の連中は末澤の発言に対して反抗して、険悪ムードになりがちやから。」
「安心してください。僕は皆さんのこと、信頼してますから。」
凄い後輩が入って来たな。
こんな台詞を堂々と吐けるんやから。
「はぁ〜美味しかったです。ご馳走様です。それに少しずつ、皆さんの事が知られて嬉しかったです。」
「それじゃあ、練習を再開しよか。」
と言っていたら、スマホが鳴った。
何やろか？
小島からや。
嫌な予感しかせえへんな。
「もしもし……おん。晶哉も居るで。」
晶哉が目を丸くして俺を見てくる。
子犬みたいに可愛いな。
純粋そのものや。
「行けばええんやな…じゃあ、また。」
「どうかしたんです？」
「事件や。しかも、銀行強盗。」
厄介なパターンやで。
まあ、スキル保持者が活躍できるええ
もしかしたら、晶哉のスキル「自己再生」が重宝するかもな。
「ええっ！？」
「ちょっ、驚き過ぎや。」
大袈裟やで…。
まあ、見ていてオモロいけど。
「ぼ、僕、初めてですもん。」
「んなの、当たり前やろ。てか、銀行強盗なんか最近はあまり無いケースやから、しゃあないやろ。」
分かりやすく緊張してるなぁ。
さっきまで子犬やったのに。
生まれたての子鹿になってしもうた。
重たい防弾チョッキを着て、拳銃も装着。晶哉は初めて過ぎてオロオロしていたけど…。
「俺が運転するから、晶哉、ナビ宜しく。」
「は、はい。」
他のメンバーも行ってるって小島は言ってたけど、全員出てるんやろか？
「そこを左折です。」
「あーアカン、信号に捕まるわ………それにこの道の先、渋滞してるやん。」
俺のスキルを少し使う。
瞳が一瞬だけ、金色に輝く。
「…んぁぁ、すみません。」
「謝らなくてええんけどなぁ、まあ、こればかりはしゃあないな。」
「へ？」
「こっちから行くで。」
遅れをとる訳にはいかへん。
常に時間との勝負や。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 356人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「Aぇ!group」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
湊(プロフ) - 設定とかストーリーとか諸々好みです！更新されるのを楽しみにしてます！めっちゃ、応援してます！ (2022年1月8日 13時) (
レス) @page19 id: 4660e3240e (このIDを非表示/違反報告)
サファイア(プロフ) - 自由人さん» コメントありがとうございます！そう言って頂けて光栄です！マイペースではありますが、これからも宜しくお願いします！！ (2021年9月12日 21時) (レス) id: 0a305638c7 (このIDを非表示/違反報告)
自由人 - 更新される度に、わくわくしながら読んでます。応援してます！ (2021年9月12日 20時) (レス) id: 4bad57638d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：サファイア | 作成日時：2021年3月12日 22時
