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どうしてこうなったか、





「……ふーん、それで最近付き合い悪ぃんだ?」

「!いっ、や……たまたまじゃん?」





逸らさず真っ直ぐ突き刺さるジト目





「俺の仕事が忙しかったのもあるけど、それにしても
予定がある、先約が〜って断られ続けること三回目」

「ゔっ……」





珍しく棘のある言い回しに

あ、結構キてんなって。





「ようやく会えたと思えば永瀬、永瀬、永瀬……」

「や、そんな言ってな……」





え?私そんなにナガセくんの話してない






「妬かせたいの?」






いやいやいや

すごく不機嫌になっていますけども






「……あんた彼女いんじゃん」







この人いつの間にかちゃっかり彼女作ってます。







「妬かせたいの?、じゃないわ笑」








ま、それもちょっと要因ではあるよね。

流石に今までのペースで会ってたら

友だちとはいえ、彼女からしたらね。

私にもそんな気遣い出来るようになりましたので。




普通の友だちじゃない時期もありましたしね。

……なんて冗談でも言えないな。




少しずつ気付かれないように、ペース減らして
行けたらなとか思ってたんだけど

ジン相手に隠し事とかそういう類は通用しないもの。








複雑と言っちゃ複雑。


切り替え早いなーとか。

あんだけ私を好きでいてくれたのに、とか。

もう私のことはなんてこと無いのかな、とか。



そう願ったのは私なのにね、







恋愛で縛り付けるには

失い難い存在になり過ぎたし、


友情で繋がり続けるには

情に絆され過ぎてしまった。




近付くことを拒んだのは紛れもなく私なのに

離れていくことすら惜しい、のは


やはり私が浅はかで惨めで薄汚い感情いっぱいに
支配されているから







だからといって

私はジンに応えられたわけでも無いので



彼女サンには一切

半径300mほどにも、触れないように




未練のようなものを

ぐずぐずと胸のうちで燻らせながら



こうやって過去と決別していくのだな、と


飲み込んだんだよ。








「……彼女、大切にしなね。」















飲みすぎたらしい




頬を赤く染めた彼女はテーブルに突っ伏した

髪の毛が邪魔くさそうに口元を覆う。

それを中指で払い分けながら、







「……誰のせいだよ、」






ジクジクと痛む胸に、

苦虫を噛み潰したように眉間に皺寄せた。






その艶やかな赤いリップは
いつだって、


息が詰まる。




***

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ひかる - 移行おめでとう!!神くんのほどよいぶりっこ加減にヤられたのは紫耀だけじゃないぞ笑 廉が黒髪になってニヤニヤが止まらないので廉も参戦させてあげて?(久々に自担愛出したわ)そして完結が遠ざかるってゆう笑 (2018年12月23日 0時) (携帯から) (レス) id: 075c6f1d28 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:えだまめ | 作成日時:2018年12月21日 16時

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