きゅう ページ39
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Ren:
なかなかにストーカーじみた行動だとは自覚している。
でも
KCちょ!れん!!
KCあの子来てる!店に!!れ
KC写真の人に似てる子!!
こんな通知が入れば、確かめずにはいられなかった。
似ているだけかもしれない。
それでも0よりは数ミリの可能性を。
｢………ふぅ…｣
カラン
｢いらっしゃいませ。おひとり様ですか？｣
｢あ、ああ…はい｣
｢空いているお席にどうぞお掛け下さい｣
｢ありがとうございます｣
ぐるりと店内を一瞥し、それらしい人を探す。
あまりジロジロと時間をかけられるものでもないため、
すぐには見つけられず少し焦りが走る。
｢すみません、ティラミス追加でお願いしますー｣
｢…！
……居った……｣
緩く巻かれたピンクブラウンの髪。
柔らかそうなアイボリーのカーディガンによく似合う。
パッと見、元気そうで良かった。
彼女が斜め向こうに見える席に腰を下ろす。
｢ご注文お決まりでしょうか？｣
｢あー…と、じゃあ、……ティラミスで。｣
｢かしこまりました。｣
長居する予定はない。
メニューもよく見ていなくて分からずに
つい咄嗟に彼女と同じものを頼んでいた。
作り置きのデザートはすぐに運ばれ、徐に口に入れた。
甘いコーヒーの味に少し顔を顰める。
この数年ですっかり甘いものが受け付けなくなった。
きっとデザートの中では控えめなこの甘さも
クリームのせいだろうか
喉奥をつっかえながら通り過ぎて行く。
_____『……もう閉店の時間過ぎてるよ』
_____『永瀬くん、お砂糖いる？』
_____『永瀬くん1つで良かったっけ』
_____『はい、どうぞ』
あの頃の思い出と共に
微糖が身体を蝕む。
＊＊＊＊＊
沢山の評価ありがとうございます
20221029
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るじぇ(プロフ) - 久しぶりの更新とっても嬉しいです！！！！！！大変だと思いますが、お話大好きなので続きたのしみです！ (2022年10月11日 8時) (
レス) @page35 id: a3715a06d4 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - はじめまして！ほんっうにこの作品大好きです！更新お待ちしております！ (2021年6月13日 23時) (レス) id: 96ebd3d640 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えだまめ | 作成日時：2019年2月8日 18時
