【佰玖】帰還。 ページ9
夢主side
さて、私が入院してから丁度二週間後。
もう鬼殺の必要が無いとはいえ、身体が鈍るからとやった地獄の機能回復訓練を経て…私は無事に、自宅での療養を許可された。
自宅といっても、千寿郎達が住む実家の方だ。
一晩の宿や食堂として使っていた私の屋敷は、やがて産屋敷に還元される事が決まっている。
……まぁ、うん、毎回姫柱に凸されてたからあんまり未練は無いけど…。
そして、それは姫柱も同じことだと聞いている。
そりゃまぁ、柱の名を騙ったりしてればねぇ…。
そんで、今は杏寿郎と共に実家に帰る道中だ。
『杏寿郎、身体は大丈夫かい?』
煉「はい、姉上こそ。
機能回復訓練、とても辛そうでしたが大丈夫でしょうか?」
あぁ、あれね……。
『ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙ア゙』なんていう悲鳴あげたの多分あの時だけだと思う……しのぶの柔軟ほんと鬼()
『はは、まぁね。
それに、もし大丈夫じゃなかったら今頃ピキピキしたしのぶに連行されていると思うよ』
煉「そういえば!俺も何度も胡蝶に引きずられて行きました!HAHAHA!!」
腕を組み、快活な笑い声をあげる杏寿郎はいつもの姿のままだ。
……そして、余談ではあるが…やむなく、杏寿郎も柱を引退した。
左目の失明に、内臓の損傷。
その他の要因もかねて、しのぶに直接ドクターストップ(物理)をかけられた次第だ。
姉弟揃って引退なんて随分珍しいと思うが、生きているだけで儲けもんだ。
ただ、呼吸が完全に停止した私と違って杏寿郎はまだ傷が浅いから望みはあるのだそう。
そんな杏寿郎は、今左目に炎の模様が彫られた眼帯を装着している。
いずれも、彼の羽織にそっくりな炎の模様だ。
私も、お揃いの眼帯を付けている。
こちらも羽織と同じ色だ。
私より傷が浅かった為、一足先に生家である煉獄家に戻っていた。
別に一人でも良かったのだが、「姉上と一緒に帰りたいです!!!!(クソデカボイス)」と杏寿郎が言って聞かないのでこうして今一緒に帰っている所存だ。
…と、そんな事を話していたら見えてきたな。
大切な、家族達が。
千「あ、姉上……!」
『今戻ったよ、千寿郎。
……"父上"も』
愼「…あぁ」
煉・千「「…姉上」」
愼「杏華」
『……ん?なんだい皆し、て』
抱き締められた体温が、酷く暖かい。
煉・千・愼「「「おかえりッ!!」」」
──────、
『──────ただいま!!!』
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茨の谷の第二王子 - すみませんw私あんまり優しくないのでのところでどこぞの糞カラs((ン"ン"学園長を連想してしまったw誰か僕を○してくれw (2022年2月18日 15時) (レス) @page28 id: 436e3086c5 (このIDを非表示/違反報告)
花陰 桜(プロフ) - 澪凪さん» ありがとうございます(*´ω`*)無事に治って良かったです! (2021年8月13日 18時) (レス) id: f28080f41d (このIDを非表示/違反報告)
花陰 桜(プロフ) - さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き)さん» 私も大好きです…!皆で酒盛りして欲しかった……(願望) (2021年8月13日 18時) (レス) id: f28080f41d (このIDを非表示/違反報告)
澪凪(プロフ) - 風邪治ってよかったです!!お体には気を付けてくださいね!<(_ _)> (2021年8月13日 16時) (レス) id: 279a2ef6a9 (このIDを非表示/違反報告)
さねみん推し(だが渋い槇寿郎も好き) - 家族思いで本当は優しい渋くてカッコいい槇寿郎さん素敵! (2021年8月13日 16時) (レス) id: c50ca7ded5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:花陰 桜 | 作成日時:2021年7月24日 18時