【鬼滅の刃】煉獄さんの姉に転生したら悪女に文句を付けられた件について。

【拾参】不穏な影。 ページ16

漸く悪女フラグが出せるぅーー長かった…タイトル詐欺してすいません(´・ω・｀)

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夢主side

その後は体調も落ち着き、軽いストレッチなどを経て通常の稽古に戻る事が出来た。

槇寿郎さんも私の覚悟と決意を確かに見たのか、稽古に戻るや否やボコボコにぶち転がされた。
けれど、不思議と辛くは無かった。
痛いもんは痛いけど、不思議と今まで澱んでいた頭の中がクリアになった気がした。

多分、焦りや緊張が解けたことで余裕を持てるようになった……んだと思う。

そのおかげで、順調に実力を伸ばすことが出来ている。

この調子で行けば、無事に鬼殺隊士になれるだろうと微かに浮き足立っていた時───槇寿郎さんに向けて、一通の文が届いた。


──────幸せが壊れる時には、いつも不穏な影がある。

某主人公のセリフを文字った物だけど、中々的をえてるとは思わないかな？
…少なくとも、私はそんなセリフを本当に使うことになるとは夢にも思っていなかった訳だけど。


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それは、ある日の昼間、稽古の休憩時間だった。

最近形が綺麗になってきた杏寿郎作のおにぎりを槇寿郎さんと一緒に頬張っていると、不意にヒラリと鴉が飛来した。

鴉｢カァーー！カァァーー！文！煉獄槇寿郎ニ向カッテ文ーー！！｣

鴉の足には、何やら文らしきものが括り付けられている。
鴉からそれを受け取り、紙を開いて一通り文に目を滑らせた槇寿郎さんは────まるでこの世の終わりかと錯覚するような物凄い表情を浮かべた。

端的に言うと眉間に物凄い皺が寄っている。

思わずギョッと目を見開いた。

『…父上？如何なさいました？』

槇｢あ、いや…うむ、問題は無い｣

『問題が無いのなら私にも読ませて下さい』

槇｢あっ、オイ！｣

ソレを見て何かを察した私は、彼からやや強引に文を受け取り少し皺が寄った紙をジッと見つめる。

そして───恐らく先程の槇寿郎さんと同じであろう表情をありありと浮かべる。
擬音にするなら｢ゲェッ｣という感じだろうか。

『…父上、何でしょうかこの気色悪い文は』

思わず思いっきり眉間に皺が寄る。
こういうところは槇寿郎さん譲りだなぁとしみじみ思った。

そう、何せ────その文には、凡そこの世の物とは思えないキモすぎる文が長々と綴られていたのだ。

【拾肆】キモすぎる文章。→←【拾弐】母の説教。

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