頑張れ、俺【2】《西島Side》 ページ49
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見上げると、日高がいて、笑顔で俺と宇野ちゃんの前に座った
「お二人さん、取りに行かないの？」
と肘を付いて手で顔を支えると日高がニコッと笑ってこっちを見つめる。
「……俺らはバックがあるから動けなかったんだよ」
と日高を見ると「あ、やばっ」と気付いた表情になる。
「まじか！わりいな、さんきゅ！行ってきていいぜ？俺帰ってきたし」
と日高が申し訳なさそうに笑う。
「別にいいよ。楽しかったもんね？」
と宇野ちゃんがキラキラした笑顔でこっちを見る。
「まぁね」
と俺も微笑みかけると、日高が
「行ってらっしゃーい。…でも、西島は少し残れよ」
と笑顔で言う。
「…じゃあ、お先に〜」
と宇野ちゃんが手を振って去って行った。
「…どーかした？」
と俺が不思議そうに聞くと、日高は呆れるように目をぐるりと回す。
「宇野と仲良さそうだな」
と日高。
「…あぁ、最近話すこと多くなったからね。」
と俺が言うと日高がにやりと笑う。
「…本当はそれだけじゃないんだろ」
と日高がまるで子供に言い聞かすような口調で言う。
「…え、なんで」
と俺が少し笑うと、厳しい視線を向けられた。
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作者名：ソルト
| 作成日時：2015年7月26日 22時
