頑張れ、私【3】 ページ44
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「知ってたの？2人が付き合ってること」
あの鈍感な真司郎が知ってるなんてびっくり。
だからそう言ったのに、予想外にも
「え、2人付き合ってるん？」
いかにも知らなかった、ってかんじで返された。
「え？」
「いや、俺が知ってるんはAのことやで」
私のこと。
「Aの好きなやつのこと」
私の好きな人のこと。
私、わかりやすいのかな。
もう2人に知られてる。
どうにかしてこれ以上は知ってる人が増えないようにしなきゃ。
「いつ気づいたの？」
「確信したのは今日」
早すぎでしょ。私、気づいたの昨日だよ？
………ん？ちょっと待って。
「……確信ってどういうこと？」
真司郎は��普通��に言う。
「予想はしてたってこと？」
なぜか疑問で返されたけど、それは置いといて。
「予想……って。すごすぎでしょ」
「A見てたらわかる。千晃やって気づいてたやん」
そっか。見てたらわかるのか。
千晃と真司郎は私のこと見てくれてたんだね。
そう思ったから素直に
「……ありがと真司郎」
そしたらムカつくことに
「素直やん。どういたしまして、Aちゃん」
「ちゃん付け!?じゃあ真司郎は………………あ、真ちゃんとか」
「真ちゃんか……ええやん」
からかうために言ったのに、気に入られる始末。
そんな真司郎にさらにムカついた。
なんて。
話をそらせてくれたんだよね、真司郎は。
そのまま同じ話をしていれば私が嫌な思いをするって真司郎はわかってたから。
ちゃんと見てくれてるもの、真ちゃんは(笑)
千晃と真司郎。
2人がいたから頑張れた。
辛くても励ましてくれたから。
泣いてても慰めてくれたから。
弱気になってても強く、でも優しく声をかけてくれたから。
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作者名：ソルト
| 作成日時：2015年7月26日 22時
