変わってほしくない【5】《伊藤Side》 ページ33
*
*
*
最寄りのコンビニに向かってる女子3人。
何気にこの3人って少ないな〜。
「なんか珍しいね。女子3人でどっか行くのって」
Aが笑いながら言った。
「今同じこと思ってた！」
と私。すると宇野ちゃんが
「なんか女子会やりたいよね」
ちょっと安心。
Aと宇野ちゃんの間に何かがあったのは間違いないけれどそれが、
私たちの仲を割くようなことじゃなくて。
コンビニの帰り道。
「そういえばさ、二人のタイプって聞いたことないんだけど」
宇野ちゃんが質問してくる。
「……う、宇野ちゃんのタイプも、聞いたことないけど」
Aが少し焦ったような口振りで言った。
「えー、私は……優しくて、何事も一生懸命にやる人かな。まあ、ありがちだけど」
宇野ちゃんは笑いながらそう言った。
「そうなんだ。まあそんなもんだよね」
私は宇野ちゃんを見てそう言いながら笑った。
宇野ちゃんのタイプも聞けたし、私たちは言わなくてもいいかな。
「ちょっと、私言ったんだから2人も言ってよ？」
私たちが言う気がないのがわかった宇野ちゃんがつっこんだ。
「えー……言わなきゃダメ？」
「ダメに決まってるじゃん」
「だって〜……」
「……私も、一生懸命な人が好き。かっこいいもんね」
私と宇野ちゃんが言い合いをしていると突然Aがそう言った。
「だよね！かっこ良く見えるんだよね」
「……さ、私も言ったから千晃も言わなきゃね」
まさか、A。これが目的だったのか？
そう思ってAを見るとAはニヤリと意地悪く笑った。
*
*
*
変わってほしくない【6】《伊藤Side》→←変わってほしくない【4】《伊藤Side》
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 905人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ソルト
| 作成日時：2015年7月26日 22時
