本当のこと【7】《西島Side》 ページ28
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ただ、申し訳なかったんだ。
あの日のことはなかったことにして……
だから、これまでみたいに……
そう言った宇野ちゃんに申し訳なくなった。
普通はホッとするんだろうけど、俺はなんだか それでいいのかなって思っちゃって。
涙声で言った宇野ちゃんを俺は、振ることができただろうか。
宇野ちゃんのことを知らないと言っていたけれど、よくよく考えてみると今まで知ろうとしていなかったんだと思えてくる。
メンバー内恋愛なんてないと思ってた。
でも実際こうして宇野ちゃんは俺を想ってくれてたわけだし。
それに、俺も。
��にっしー？どうしたの？��
優しい笑顔と可愛らしい声。
今気づいたんだ。
「謝らないで」
俺はAが好きなんだと。
だけどこの想いは心の奥にしまおう。
「謝る必要なんてない」
もう戻ることはできない。
今しかないんだから。
「宇野ちゃん。俺と付き合って」
今ならAを忘れられる。
だから。
だから宇野ちゃんと付き合う。
俺は宇野ちゃんと付き合うことでこの想いから逃げようとしていた。
でもこの想いを忘れることは簡単なことじゃなかった。
ごめんね、宇野ちゃん。
俺の勝手な行動で君まで傷つけてしまって。
こんな俺を好きになってくれてありがとう。
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作者名：ソルト
| 作成日時：2015年7月26日 22時
