いろんな想い【2】 ページ3
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練習室に入ってから、一人でストレッチをしていた。
自分から避けた話題だけど、本当のところどうなのか気になってもいた。
この中にいて恋愛感情というものは生まれないんだろうか。
確かに練習やリハーサルが忙しくてそんなこと気にする余裕がないのかもしれない。
だけど………。
私は周りを見渡して考えた。
私が見る先には二つのグループになって固まっているメンバーたち。
ひとつは宇野ちゃんと真司郎、リーダーがいて。
もうひとつは千晃と秀太、日高くんがいた。
どちらかというとテンションが高いのは千晃たちのいるところ。
だから大人しめの私がいつもいるのは宇野ちゃんたちのとこ。
どちらも私が見るには、友達と仲良くやっているようにしか……。
やっぱり、無いんだ。
みんなも忙しくてそんなの気にすることが出来ないんだよね。
そのまま視線を右へ移すと、私と同じように耳にイヤフォンをして一人でストレッチをしているにっしーがいた。
……珍しい。
にっしーはいつも千晃たちのとこで笑いあっているイメージがあるから。
彼の周りにはいつも人がいるイメージがあったから。
じっと見ていた私の視線に気付いたのか、にっしーがこちらを向いた。
「どうかした？」
イヤフォンを片耳外しながらそう聞いてくる。
気付かれたことが恥ずかしくて私は首を横に振ることしか出来なかった。
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作者名：ソルト
| 作成日時：2015年7月26日 22時
