Twinkle twinkle little star~きらきら星~#F7 (ページ8)

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遥輝side

初めて顔を見た仲だと言うのに
Aさんは俺の話を興味津々で聞いてくれた。

｢じゃあ、西川さんは特殊な職業の方ってことですか？｣
遥｢そうです。んー…子供たちに夢を与える仕事…？｣
｢え！素敵です！まるでスーパーヒーローですね！｣

そう言って眩しい笑顔で手を叩いている。

遥｢Aさんは？｣
｢…私ですか？｣
遥｢はい｣
｢…私は毎日新しいことをする仕事です。色々覚えることがあって大変です。とても難しい仕事です。｣
遥｢そうなんすか…｣

｢良く言えば、毎日が新鮮です｣
遥｢…｣
｢毎日新しく出会う人がいるんです。｣

Aさんの仕事ってなんやろ。
新しい人に出会う…？
キャビンアテンダントとか？(なぜ)

そんなこんなで色々話し込んでいると
部屋の中の時計は3時を知らせていて

遥｢あ、そろそろ寝んと｣
｢もう遅いですからね｣

よいしょ、と立ち上がってベランダのドアに手をかける。

遥｢またAさんの話聞かせてくださいね｣
｢…｣

そう言うといつまで経っても無言のAさん

遥｢…Aさん？｣

顔を覗き込むと

｢…また会えたらお話しましょう｣

そう言って微笑んでAさんは

｢おやすみなさい良い夢を。｣

と部屋の中へ入ってしまった。

また会えたらなんて、隣人同士なのに。
そう思った時は幸せだった。

そう思っていた時は。