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その後は二人と合流して海でわいわいとはしゃいだ。気付けば日も傾き始めていた。
はしゃいでいる間にも瑠姫と河野くんはたくさん話しかけられていたけど、不思議と嫌な気持ちはしなかった。
瑠姫が友達と来てるんで、ときっぱり断ってくれていたからだった。
純「いやー遊んだな！」
『久しぶりに思いっきり海で遊んだし楽しかったー』
美「うわー、めっちゃ焼けた気がする」
「……じゃあ俺ら、こっちだから」
帰り道。
余韻に浸っているとぐいっと瑠姫に手を引かれて慌てて振り返って二人にじゃあねと手を振って別れる。
『る、瑠姫？あの、手…』
咄嗟に握られただけだと思っていた手はそのままずっと繋がれていた。なんなら二人の姿が見えなくなってからご丁寧に繋ぎ直された。
「嫌？」
『嫌じゃないけど…』
「けど？……こっちの方が良かった？』
じっと手を見つめていたらするりと指を絡められてもう一度ぎゅっと握られる。やばい、異常なほどに鼓動が速くなってる。顔も熱い。
『え、っ、なんで』
「繋ぎたかったから。それだけじゃダメなの？」
思い切り動揺して口をパクパクさせていたるわたしを見て瑠姫は楽しそうに笑っていた。
瑠姫が楽しそうなら良いか、とそのまま歩き出す。特になんてことない会話をしながら歩くこの時間が今日一番楽しかったなんて言ったら、瑠姫はどんな反応をするんだろうか。
しばらく歩いていると家の近くのコンビニが見えてきた。そのままコンビニを過ぎたところで、もうすぐ家に着いちゃうしこの時間も終わりかな、と寂しくなっていると後ろから聞き覚えのある声がした。
蓮「あれ？Aちゃん、と…白岩くん？」
振り返るとコンビニから出てきたであろう川尻先輩がいて、びっくりして思わず繋いでいた手をばっと離した。
やってしまった、と思った時には遅かった。あんなに離したくないと思っていたのは自分だったのに。
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作者名：あい | 作成日時：2023年11月13日 20時
