ブーゲンビリア【R.S】 (ページ11)

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ついに日曜日がやってきた。
久しぶりのスポーツ観戦にワクワクしてしまっていつもより早く目が覚めた。

お気に入りのワンピースを着て何度も鏡の前でチェックする。メイクも今日は上手く行った気がする。お出かけってなんでこんなにワクワクするんだろうか。

あんなに早起きしたと言うのに、こんな調子でソワソワしていたらあっという間に時間が過ぎて美彩との集合時間が近づいてきた。
忘れ物がないかを確認して、バタバタを家を出た。

ーーーー

美彩と合流して、試合会場に着いた。

美「うわー、案外人多いね。イケメン効果かな」

確かに会場は高校生の試合にしては人が多かった。
アイドルを応援するかのような団扇を持っている人も見える。

「「「キャーーー！！！」」」

試合開始まで美彩と他愛もない話をしながら過ごしていると黄色い歓声が上がった。
その視線を先を追うと河野くんと白岩がいた。

軽くウォーミングアップをしているが、二人ともいつも教室で見る表情と違って試合に集中しているようだった。

美「あの二人、他校の生徒にも人気だね。ほら、あの子たちなんて対戦校なのに騒いじゃってるじゃん」

『おー…対戦校の方々複雑そう……』

まあ二人とも容姿が目立つし、プレーも多分上手いだろうからなあ、と考えながら二人の様子を見ていたら白岩とバチっと目が合ってしまった。

瑠「(しっかり見てろよ)」

わたしの解釈が正しければ、口パクでそう伝えられた気がする。
まるでお前は俺を見ろよ、というかのようにわたしと自分を交互に指さしていた。

その様子を見たわたしの前に座っている子が悲鳴に近い歓声をあげていたけど、隣の美彩は対戦校を見ていたらしく何も気づいていなかった。

多分……多分だけど、わたしに、だったよね？
勘違いだったらめちゃくちゃ恥ずかしいけど。

またあの暖かい気持ちになった。

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