山 田 家

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Aside


A「はぁ……。」


皆に勉強してくると言い
自分の部屋のベッドに寝転んだ。さっきこっそり熱を測ったら「38.3」かなりキツイ。


ｺﾝｺﾝ


A「ん…？どうぞ…」


ドアがノックされ返事をすると
裕翔が入ってきた。


A「裕翔、どうしたの？」


裕翔「あのね……宿題わからないの…」


A「え……？」


裕翔は算数の宿題が分からないらしく
私の所にプリントを持ってきた。


裕翔「お兄ちゃんたちは、ご飯作ったり、侑李たちのお風呂入れてて大変だから。お姉ちゃん教えて…」


おいおい(笑)私が暇みたいに言うなよ(笑)
でも困ってるようなので教えてあげることに。


A「ここはー、こうで。これは約分しなきゃ。」


裕翔に勉強を教えてあげてると
段々わかってきた様子。


裕翔「お姉ちゃん…！ありがとう！」


A「うん！いいえ！」


鼻歌を歌いながらリビングへ行った裕翔。
いつも元気でうるさいけど、ああいうところって可愛い。


A「さて。寝よう…」


裕翔に癒されても、頭の痛さと体のだるさは変わらず…。
ゆっくり休もうと思ったけど


宏太「Aー！ご飯だよー」


１階から宏兄ちゃんの声。食欲ないんだけど
心配されるので食べる事に。


A「今行く！」


ふらふらする体を何とか動かして
１階のリビングへ。


光「今日はお鍋にしたぞー！」


大貴「おむらいす入ってる？」


慧「入ってるわけないでしょ(笑)大ちゃん！(笑)」


いつも通りの明るい声。私も必死で元気に振る舞う。


「いただきまーす！」


リビングに楽しい声が響き
皆が食べはじめた。


A「ふぅ…」


ご飯は美味しいんだけどね、やっぱり
お腹は減ってない。


光「Aどうした？まずい？」


A「いやいや！美味しい！」


光兄ちゃんは心配性。お腹空いてないなんて言ったらどうなる事か。
私は口いっぱいに白菜を入れる。しかし


やば……。気持ち悪い……


急な吐き気が襲ってきた。


A「ごめんね…、ちょっとトイレ…」


皆に謝りながら急いでトイレへ。


A「うっ……ゲホッ」


さっき食べたものを全てすっかり戻してしまった。あんなに一気に食べたから……。


A「戻らなきゃ……」


体を起こして、リビングに戻ろうとしたとき。


A「……」


私はそのまま意識を失い倒れてしまった。

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