☆巻き込み ページ7
「 …来ちゃった 」
ある建物を前にそう呟く僕。
手には、昨日貰ったフライヤー。
お気づきになられただろうか…。
そう。
気になりすぎて 観に来てしまったんだよ。
それにしても相変わらずボロい。
それになんだ？
入口の方でなんか口喧嘩みたいなのしてるみたいなんだけど…
昨日僕にフライヤーをくれた男の人。
茶髪の女の人。
そして …
何やらイカついお兄さん2人組…
( … なんか嫌な予感する)
そう思ったのもつかの間
もう遅かったみたいだ。
何やら熱い視線をこちらに向けてくる。
「 ほ、 ほら！
お客さん来ましたよ ！」
なんて能天気に騒いでいる。
頼むから指ささないでくれ…。
「 どう見てもただの通りすがりじゃねぇか 」
メガネをしたイカついお兄さんが
そう言って男の人を問い詰めてる。
すごい巻き込まれてるけど
観に来たことには変わりないんだけどね…
『 えっと … ?』
「 そんなことないです！
ほら、フライヤー持ってるじゃないですか！」
俺の話を聞け。
なんて思ってるのにこの男、そんな事は聞かずに俺をまた指差す。
「 … 本当なのか?」
僕をじっくり見てそう問いかける。
『 …観に来ました』
そう。
僕は観に来たのだ。
別に喧嘩に巻き込まれるために来たんじゃない。
「 えっ！？ 本当にお客さん ！？」
おいおい…
話振っときながらそれはないだろ…
なんかもう
昨日の感動を返して欲しい…。
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作者名：肉まん | 作成日時：2018年10月19日 0時
