その忍……攻略法【２】 ページ29
＊
私、そんなに友達多い方じゃなかったんです。
シカマルは友達だけどシカクさんと父さんが仲良かったからって理由で、まあ腐れ縁みたいな感じだったし。
女の子と仲良くしたいのにあんまり好かれるタイプじゃなかったみたいで。
だから、ヒナタと私が仲良くなれたのはほとんど奇跡みたいなもんなんです。たまたまあの日、ヒナタが家を抜け出してたから──。
───
──
no-side
『ちぇ…イルカ先生ってばあんなに怒んなくてもいいのにさ！』
幼き日のゆずきは不貞腐れたように頬を膨らませ、足元の石ころを蹴りながら歩いていた。
ちょうど大きな屋敷の前を通りかかった時、その屋敷から出てきた女の子とぶつかった。
下を見ていたゆずきはそのまま尻もちを着いてしまう。
『何すんのよぉー！』
「ご、ごめんなさい！！」
『って日向さんだよね？同じクラスの！ほら私！！花咲ゆずき！！』
「花咲……さん？」
知っている顔にゆずきがぐいーっと近づいた時、屋敷の中から怒声が聞こえてきた。
「また逃げる気か！！宗家の名が廃る！！」
その声にヒナタは驚き、そして惨めにめそめそと泣き出してしまった。
ゆずきはおバカさんなりに「これは大事」と察し、ヒナタの手を引き駆け出した。
「え、ちょ、花咲さん！」
『私、いいとこ知ってるから！！大丈夫！！』
「何が大丈夫なんだ」とヒナタは思っていたが、ゆずきはヒナタの手をギュッと掴み離すことなく走り続けた。
そして着いた先は火影岩。二人は火影岩を見上げる。歴代の火影の顔岩はヒナタにとっては少し恐ろしい。
『よし！登ろう！！』
「え！？」
『手伝うから、ゆっくり登ろう！！』
ゆずきはおもむろに目の前の岩壁に手をつける。そしてサクサク登り始めた。
『日向さんもおいでよ！！結構楽しいよ！』
そう急かされヒナタは恐る恐る岩壁に手をかけ、ゆっくりと登り始めた。登ってみると意外と足場が多く、登りやすいとヒナタは思った。
──こんなところ、日向の人に見つかったらどうしよう
こんな心配がなかったと言えば嘘になるが、とにかくヒナタはサクサク登っていくゆずきの後ろを追いかけるしか無かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 262人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
目玉焼き隊隊長(プロフ) - meijiさん» 返信遅くなりました！申し訳ありません…コメントありがとうございます！ (2022年7月3日 1時) (
レス) id: eeaf961965 (このIDを非表示/違反報告)
meiji(プロフ) - コメント失礼します!とっても面白いです！更新を愉しみにしてます‼️ (2022年6月20日 7時) (レス) id: 16e0dfbcb3 (このIDを非表示/違反報告)
目玉焼き隊隊長(プロフ) - アリスさん» コメントありがとうございます！嬉しいお言葉です！更新頑張ります！ (2022年3月20日 18時) (レス) id: eeaf961965 (このIDを非表示/違反報告)
目玉焼き隊隊長(プロフ) - ruriniganaさん» ありがとうございます！気長にお待ちください！ (2022年3月20日 18時) (レス) id: eeaf961965 (このIDを非表示/違反報告)
アリス(プロフ) - 初めてコメントさせていただきます！面白く最新話まで一気に見てしまいました！続きも楽しみにしています！ (2022年3月19日 20時) (レス) id: 401a6481e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：目玉焼き隊隊長 | 作成日時：2022年1月14日 1時
