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「………ランスくん?」


私に背を向けたままのランスくん。彼が今どんな表情(かお)をしているのか分からなかった。


暫くの沈黙の後、ランスくんが口を開いた。


「────A、もう俺の事好きじゃないのか?」


「………ハ」


え?何だって? “俺の事好きじゃないのか” って?そんなことある?


「いや、大好きなんだけど。というかもうすきとか超えてあいしてる……?」


うーん、と考えているとランスくんがバッと振り返った。やっと振り返ったか!と思ったら凄く驚いたような顔をしていた。え、どんな心境?私もしかして愛が軽すぎと思われてた?レモンちゃんくらい重くはないけどちゃんと好きって感情はあるよ。


「……そうか。でも嫉妬しないんだろ」


「ちょっとまってゴメンそれ気にしてた?」


「………」


無言の肯定、と捉えた。ていうかこれ1から説明した方が良さそう。


「ごめん、ランスくんが女の子に騒がれるのなんて日常茶飯事だから慣れちゃって……嫉妬はしないけどランスくんのことちゃんと好きだよ。だから────オワッ」


と言いかけた所で優しく腕を引っ張られ、ランスくんの胸へダイブ。苦しいくらいぎゅーっと抱きしめられた。


「……ランスくん、人がいたらどうするの」


「……」


もう、黙るの辞めてよ!


「……アンナに、慣れは良くないと聞いた」


「?そうなんだ」


「俺はAに慣れて欲しくない。だから今後一切あの喧しい奴らとは喋らない」


「…………そっか」


ちょっと嬉しいけど驚きが勝ってしまう。アンナちゃん凄すぎる、もしかして恋愛アドバイザー?ってレベルで。


「ランスくん、そろそろはなれて」


むっとした顔で離れるランスくん。顔が良すぎる。でもここ廊下なんだよ。


目の前のイケメンに悔しくなってほっぺにちゅーをお見舞いした。


「………………は、」


耳まで真っ赤にするランスくん。…どうしよう、めちゃくちゃかわいい。思わずニコニコになりながらくるりと方向転換して部屋に戻ろうとすると、ランスくんにネクタイを引っ張られそのまま───


「仕返しだ」


恥ずかしい。恥ずかしすぎる。結局ランスくんの方が一枚上手だった。恥ずかしいし悔しい。


「ららららんすくん、なにしてるの、ろうかでちゅー……とか、だめ」


「……廊下じゃなかったらいいんだな」


「え」


そのまま部屋に連れていかれ、ガチャ、と鍵をかける音が聞こえた。


───慣れ end.

最後の恋人〖マッシュ・バーンデッド〗→←慣れ〖ランス・クラウン〗



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イオリ - 私も勘違いしちゃいました (4月29日 12時) (レス) @page8 id: 7d6a5219c4 (このIDを非表示/違反報告)
注射 - レインの夜が…タイトルで…勘違いを…してしまいました… (4月3日 22時) (レス) @page5 id: 989a98e326 (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - うぃsyさん» 共感すぎて私も死にます (2月12日 7時) (レス) id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)
うぃsy - 柏餅さん» ほんとにわかります(泣)嫉妬神すぎて死にます (2月11日 22時) (レス) @page4 id: 4b0e14d64e (このIDを非表示/違反報告)
柏餅(プロフ) - マジでマッシュ嫉妬神すぎて神です! (2月11日 13時) (レス) @page4 id: 55951e8f98 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:海於 | 作成日時:2024年2月11日 8時

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