We laughed...【K.K】

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シゲアキside



それからの事は全部聞いた話。

母さんがその場で救急車を呼んで運ばれた事。

たかは輸血と鉄剤投与による鉄過剰症で心不全になっていた事。

俺は気づいたら病院の待合室にいて、覚えてるのは救急車内で酸素マスクをつけて必死に息をしているたかの姿だけだった。

たかは運ばれてすぐ初療室に運ばれ、そのままICUに運ばれた。

母さんがたかの所に行ってる間、俺はただただコミュニティの椅子に座っていて、けいは祐也の相手をしていながらも、時折心配そうに母さんが戻ってくるであろう方向を見ていた。


翌日。

朝早くから連れ出されてまた病院に着た俺ら。

昨日みたいにしばらく待たされた後、"おいで"と言われ、子供用のマスクと消毒液の匂いのする服を着せられやっと中に入る。

中に入るとベッドが沢山あって、そこにいる殆どの人が意識がなく、沢山の機械や管に繋がれていた。

母さんの後をひたすらついて行って辿りついたのは、人工呼吸器や心電図や脈拍計などをつけて眠っているたかのいる場所。

｢お兄ちゃん、けいたち来てくれたよ？｣

そうやってどこか悲しそうな顔でたかに話しかけてる母の姿をどことなく覚えてる。

あの頃は俺もけいも、もちろん祐也もガキでただ"いい状況ではない"としか認識してなかった。

それでも、たかのその姿を見て全身に鳥肌が立ったあの感覚は今も忘れることが出来ないでいる。

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