私のヒーロー、君のヒーロー【白石蔵ノ介】 (ページ9)

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９話ページ9

貴方side

「別に友達になりたくないとは言ってないよ」

なんて意地を張っても君は優しく笑った

僕はこういう人を求めてたんだ・・・そっと手を差し伸べてくれて、全部受け止めてくれて

・・・・”ヒーロー“みたいな人を

蔵「そんじゃ、今日から友達やな！」

「うん！」

そう言って、親指をグッと立てた君は僕の気持ちは分からないだろう

内心は凄く嬉しかったんだよ

私と友達になりたいと思ってくれて・・・その時君はすごい輝いて見えた、そして尊い存在にも見えた

でも、友達はいらないという気持ちも心のどこかにはあった

今はネガティブなこと考えないほうがいいよね！友達ができたんだから

「そういえば、名前聞いてなかったよね」

蔵「あ、せやったな

　俺は白石蔵ノ介や。よろしゅうなAちゃん」

「白石君か・・・」

すると白石君は私の目の前に立った

蔵「名前」

「ん？」

蔵「名前で呼んでや」

最初はどういうことか分からなかったけど、あぁそういうことね

蔵「俺だけAちゃんのこと下の名前で呼んでたらおかしいやろ？」

「ｸｽｯそうだね

　じゃあ、よろしくね蔵ノ介君」

蔵「！おん」

そんなことを話しながら病室に向かった

蔵ノ介君の話すことはとても面白かった

ずっと聞いてても飽きないくらい

テニス部に入っていて部長で、その仲間はとても面白くていい人達ばかりなんだと

いいな・・・私も入院する前テニス部に入る！って決めてたからな・・・叶わなかったけど

友「あぁー！白石！抜け駆けは男らしくないで！」←男らしさにこだわる奴

遠くの病室から松葉づえをついた男の子がやって来た

あの子見たことある

友「よろしゅうなAちゃん！俺、大槻翼

　俺とも友達になろうよ！コイツとすっと一緒じゃつまらんやろ」

そう言って、私の手を掴んでブンブン振り回す

元気な子だな

蔵「んなわけないやろ！お前と一緒の方がつまらんに決まっとるわ！変な話しかしないやろ」

友「変な話とは失礼やな！俺は男魂について語ってんねん！」

「男魂・・・」

なんだろ・・・男の人の魂？

蔵「あ、Aちゃんは気にしなくてええやで

　ほら、コイツの事なんか無視して病室に入ろか」

そう言って私の手を掴む

友「おい！この白石にならぶイケメンを差し置いてどこに行く気やねん」