私のヒーロー、君のヒーロー【白石蔵ノ介】 (ページ6)

今日:5 hit、昨日:33 hit、合計:27,697 hit

６話ページ6

友「看護師さん、コイツイケメンのくせして

　逆ナンみたいなやつ苦手なんですよ」

看「えーそうなの？意外！

　あ、でもAちゃんはそんな子じゃないから大丈夫よ」

Aちゃん・・・・・・って確か、205号室にいたあの子・・・

友「あ、そうだ！看護師さんどこかで見たことあると思ったら！

　 Aちゃんを担当してる看護師さんだ！」

え、そうなん!?こんな若い人が？・・・なんか見た感じ、性格真反対な感じがするけど

蔵「で、その看護師さんがなんでここに？」

看「あ、そうだった・・・その話をしに来たんだった」

ア・・・・・・天然だ

看「実はね、私から無理にとは言わないんだけどAちゃんのことでお願いがあって・・・」

友「Aちゃんのためなら白石がなんでもやります」

そう言って、近くに居た俺を突き出した

え、俺!?てか、お前がドヤ顔で言う事ちゃうやろ

蔵「えっと・・・・そもそもお願いって・・」

看「えっとね、Aちゃんと友達になってくれないかな？」

蔵「友達・・・・」

あの子なら優しそうだから友達結構いそうだけど・・・

看「Aちゃんはさ、小5からここの病院に入院してて

　中学校も行ってないから友達がいないんだよね」

小5から・・・・

結構長く居るんやな

看「だからさ、同い年の友達がいれば少しは楽しくなるんじゃないかなって思って

　もちろん、大槻君にも手伝ってほしくて・・・きっと、二人が友達になってくれたら

　 Aちゃん喜ぶと思うんだよね」

あの子が喜ぶ・・・・

どんな顔するんやろ・・・・もともと顔が整ってるから綺麗なんやろうな・・・

＿喜ばせてみたい、心のどこかでそう思っていた

友「あったり前やないですか！白石とAちゃんを二人っきりにさせるなんて！危ないですよ！」

蔵「お前のほうが危ないわ！」

コイツ、すぐ女子にナンパするからな・・・こういう奴ほど危ないねん

看「Aちゃんの喜ぶ顔見てみたいな」

友「え、看護師さんも見たことないの？」

看「うん、ないんだ。小さい子と遊んでる時は作り笑い・・・

　話すときも作り笑い・・・私にはそうみえるんだよね・・・心から笑う顔を見てみたいなって」

心からの笑顔・・・・きっとその笑顔にはあの時の希望を失くしたような目じゃなくて

光で溢れてるんやろうな