検索窓
今日:13 hit、昨日:3 hit、合計:27,672 hit

37話 ページ37

翌日



お昼ごろにお母さんが来た





いつもとは違い笑顔はないというより無理やり笑っている感じ




母「A、明日の朝出発だから準備しといてね」




「うん・・・」






別に驚きの事ではない。だって前から移動することは知ってたし、今日出発かな?



なんて毎日思ってたし







母「蔵ノ介君達には言った?」






「うん・・・」






嘘だ。『神奈川に行くことになったんだ』なんて彼らの前で気軽に言える言葉じゃない




謙也君が言っていたように、三年生の皆はこの先世界を目指すことだってある





二年生と一年生は来年の全国大会が待っている。そんな有望な選手に




言ったら負担になってしまうかもしれない。私だってそれは嫌だ



だからこれが誰も傷つかない方法だ


_____________


その日の午後は大雨だった




私はそんなことも気にせず外に出て桜の木の元に行った





少し雨の当たる冷たさを感じる






私は木にそっと手を当てた







「バイバイ


 (桜の木)ともお別れだよ。5年ぐらいだったかな?君だけはずっと見てても


 飽きなかったね。神奈川に行っちゃうから会えなくなるね。枯れたりしないでね。じゃあ」






そして桜の木から手を離す。上を見上げると一輪だけ桜が咲いているのが見えた




「生き残りかい?一人じゃ寂しいだろ。早く散ったほうがいいよ」






それは私のほうだろ。自分の中で思う




さっさとここから出てけ、とでも訳そうか







でも、本当に会えなくなる・・・・神奈川でちゃんと友達出来るかな?




そもそも癌が治るのかな?大丈夫かな?・・・・






どんどん不安が積み重なっていく




足元を見ると複数の雨が地面に打ち付けている





「はぁ・・・・」





小さなため息をつく





すると足元に打ち付けていた雨が消えた






止んだのかな?




そう思い上を見ると傘があった。そして横には心のどこかで会いたいと思っていた人





蔵「Aちゃん、こんなところにいたら風邪引くで



  そう言って肩にジャージをかぶせてくれた」






蔵ノ介君だった・・・蔵ノ介君はいつもみたいにとても優しい笑顔だった




私、昨日あんな酷い態度とったのになんで?なんでそこまで私に優しくするの?







「どうして蔵ノ介君は私に優しいの?・・・」





蔵「え?・・・・」





「病人だから?女の子だから?ただの友達だから?」

38話→←36話


ラッキーアイテム

革ベルト

ラッキーアルファベット

X


目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (13 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
38人がお気に入り
設定タグ:テニスの王子様 , 白石蔵ノ介   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

(プロフ) - ごめんなさい。変換ミスでしたm(__)m (2020年9月21日 20時) (レス) id: d9316f3163 (このIDを非表示/違反報告)
真田葵(プロフ) - 41話退院では? (2020年9月21日 14時) (レス) id: 6a6a043b0a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名: | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年8月26日 17時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。