私のヒーロー、君のヒーロー【白石蔵ノ介】

２２話 ページ22

その時、財前君に教えてもらった曲が思い浮かぶ



What am I to be? What is my calling?(私には何ができるのだろう 私には何が向いているんだろう




I gave up giving up, I’m ready to go(最初から諦めることはやめた





The futures left unseen It all depends on me(どんな未来がある？どんな未来を作る？





Put it on the line to follow my dream(全て自分の情熱次第なんだ





Tried all my life I’ve tried to find(いろんなことを試してみた





Something that makes me hold on and never let go(でもやっぱりやりたいことがある 諦めきれないことがある



ohhhh



「Hero too I am a hero too(わたしもなる わたしもヒーローになれる



My heart is set and I won’t back down(覚悟がある 揺るぎない心がある



Hero too Strength doesn’t make a hero(わたしもなる 強いだけがヒーローじゃない



True heroes stand up for what they believe(みんなを最高の笑顔にするのがヒーローだ



So wait and see So wait and see(だから待ってて」『hero too』より

＿＿＿＿＿＿＿＿＿
白石side


病室にソプラノのキレイな声が響いた


俺は思わず目を見開く




Aちゃんは桜の方を見て楽しそうに歌う




蔵「その歌、どこで覚えたん？」




「財前君に教えてもらったんだ」




また、財前か・・・


なんでいつも財前に先越されるんやろ・・・




「この、曲私に合ってると思わない？」




俺の気持ちを遮ってAちゃんが言う




蔵「そうか？」




「私にとっての蔵ノ介くんはヒーローなんで」






蔵「え・・・」




俺が・・・Aちゃんの・・・ヒーロー





「いつもただつまらない日々を過ごしている時、ヒーローが現れた



　その人は、いつも私の所に来て優しい笑顔を見せてくれた。誰にでも優しくて



　とても、暖かくて・・・そのヒーローが蔵ノ介君だよ」






蔵「俺が・・・・そんな、凄いわけ・・・」




その時、雲で隠れていた太陽が姿を現す




「うんん、そんなことないよ



　私ね、蔵ノ介君と会ってから初めてまだ生きていたいって思ったんだ



　私に生きるという選択肢をくれた・・・・もうそれってヒーローじゃん！」




Aちゃんはこちらを向いて優しく笑う



その笑顔が太陽に照らされているせいか、俺には天使のように見える









　

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