9杯目 ページ10
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お客さんのピークが過ぎ、
時計を見ると もう15時。
少し、休憩したい と思うけど
お客さんは止まることなくやってくる。
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ふと、カフェの入り口に目をやった時
” 彼 ” がいた。
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女性と一緒に。
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2人で私のいるレジに向かってくる。
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「いらっしゃいませ。」
いつも通りの接客。
彼は 私のほうを見て
少し驚いているような顔をしながら
『...どうも。』と会釈してくれた。
「ご注文は何にいたしますか？」
彼は横にいた女性に
『何にする？』と 優しい声色で聞く彼。
女性は、少し迷った素振りを見せ
バニララテ と、言った。
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彼は
『バニララテとブラックのMサイズで』
と、少し恥ずかしそうに
私の目を見て言った。
「こちらでお召し上がりですか？」
『はい。』
「780円です。」
いつも、ぴったり出す彼は
千円札を出した。
「220円のおつりです。
レシートはいりますか？」
『 あっ、下さい。』
いつももらわないレシートをもらう。
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私の知っているはずの彼はそこにいない。
ここにいる彼は別の人のように思える。
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彼と一緒にいる女性は
まさに、バニララテが似合う人。
小柄で 目が大きて 整っている顔
男子が守ってあげたいと思うような
すこし フワフワしていて、か弱そうな
そんな女の子。
彼は、こういう子が好きなんだな
と、思いながら 彼の頼んだ注文を作る私。
「 バニララテとブラックのMサイズです。
熱いのでお気をつけください。」
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akarinngo(プロフ) - ☆さん» 修正させていただきました。わざわざ伝えていただきありがとうございます (2019年11月12日 12時) (
レス) id: fde78b4ce1 (このIDを非表示/違反報告)
☆ - 9杯目【と、少し恥ずかしいそうに】→「い」いらない、 30杯目【気にってくれた？】→気に入ってくれた、 38杯目【笑顔で手を降って】→振って、 40杯目【夜の仕事を初めて1年半】→始めて だと思います。 (2019年4月29日 18時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 更新楽しみにしてます！ (2016年11月13日 14時) (レス) id: 2ca0c5098b (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 展開がどうなるのか楽しみです！なんかいいですね！ (2016年4月7日 16時) (レス) id: 1dea7b7788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：akarinngo | 作成日時：2016年2月21日 2時
