34杯目 ページ37
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やっぱり彼は異世界の人だった。
だからあんな高いホテルにも。
高級な服もディナーにも今なら納得する。
そんなすごい人がどうして私なんかに構ってくれるのか
全くわからない
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「中島さん、すごい」
『そんなことないよ。肩書がひとり歩きしてるだけだから』
そう言う彼は、さっきの表情とは変わり
どこか憂いある顔になり、窓の遠くを見ていた
私には計り知れない彼のいろんな葛藤がそこには
もしかしたら、あるのかもしれない。
彼のスペックなら多くの人が群がってきてもおかしくない
現に私だって
この名刺を目にして目の前に映る彼が揺らいでしまった
きっと彼はそれを知っていたから私に最初から姿を明かさなかったのかもしれない
お互いのことを知ったのはまだ間もないけど
私は彼のことをずっと見てきた。
私は今目の前にいる彼をちゃんと見たい、色眼鏡なく。
なぜかそんなことを思ってしまった
「中島さん、私はあなたを知る前も、知った今でも
あなたは変わらないです」
何故かそんな言葉が口からでていた
何を偉そうに言ってるのだろう。
ある意味、自分への戒めに言ったのかもしれない
彼はさっきまでの悪戯な笑顔を取り戻し
『俺のこと、社長って呼んでもいいよ？』
なんて言ってきた
戸惑う私に
『嘘だよ、でも中島さんはなんか距離感じるから
健人って呼んで欲しいな』
健人か、、、
「社長をそんな下の名前で呼ぶなんてできません」
ちょっとだけさっきの仕返しをしてみる
『えー、なんでよー』
子供っぽく笑う彼
そんな顔もするんだ
「でも、年上の方に呼び捨ては失礼なので
健人さんって呼んでいいですか？」
彼は笑ってうなずいた。
.
？「社長〜〜〜！」
遠くから誰かがこっちへ走ってきた。
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akarinngo(プロフ) - ☆さん» 修正させていただきました。わざわざ伝えていただきありがとうございます (2019年11月12日 12時) (
レス) id: fde78b4ce1 (このIDを非表示/違反報告)
☆ - 9杯目【と、少し恥ずかしいそうに】→「い」いらない、 30杯目【気にってくれた？】→気に入ってくれた、 38杯目【笑顔で手を降って】→振って、 40杯目【夜の仕事を初めて1年半】→始めて だと思います。 (2019年4月29日 18時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 更新楽しみにしてます！ (2016年11月13日 14時) (レス) id: 2ca0c5098b (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 展開がどうなるのか楽しみです！なんかいいですね！ (2016年4月7日 16時) (レス) id: 1dea7b7788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：akarinngo | 作成日時：2016年2月21日 2時
