27杯目 ページ29
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いつぶりだろう、こんなに心地よく寝れたのは。
気づかないうちに眠りについていた
母が死んで以来、安らかに眠れた日は1度もなかった
『おはよう』
「…え」
彼がベッドに腰をかけ、私を見ていた。
とっさに布団にかくれてしまった
寝顔を見られ、しかもすっぴん…最悪だ...
『ごめんね、スペアキー持ってて、こっそり入っちゃった』
布団から半分顔を出すと
少しイタズラっぽく笑う彼がいた。
『あっちで一緒に朝ごはん食べよ？』
そんな優しい顔で言われたら断れない
「...はい」
『じゃあ俺あっちの部屋で待ってるね』
そう言って彼は寝室から出ていった
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今日も彼に出会えた
まだどこか夢が覚めていない気分
身支度を整え、軽めに化粧をして
彼のいるところへ行った
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「おはようございます」
『昨日はよく眠れた？』
「はい」
昨日彼はところどころで敬語だったが、
今日はすごくフランクだ
でも違和感がなくて、むしろ少し親しくなれた気持ちになる
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『さっき、机にあったこれ見つけっちゃったんだけど
俺だよね？』
「あ、それは…えっと」
昨日、部屋でひとり描いた彼の肖像画
テーブルにあった紙とペンを見つけたときに
気づいたらペンを走らせていた。
『Aさん、美大だもんね。すっごい上手』
「あ、いや、そんな。勝手に描いてすいません」
『全然、むしろ大歓迎！
あ、これもらってもいい？』
「こんな即席で描いてしまったものでよければ」
『やったあ、ありがとう。家に帰ったら飾る』
「自宅に自分の肖像画飾る人、ナルシスト感でませんか」
『え、それ俺のことディスってる？俺ナルシスト？』
「あ、いやそういうつもりは」
『うそうそ、俺自分のこと大好きだから、たぶんナルシスト』
人前でこれだけ自分好き宣言できるのもすごい
苦笑いするしかなった
ホテルの人が部屋に来て
朝食を振る舞ってくれた。
こんな贅沢な朝ごはん、生まれて初めてだ
それにしても中島さんは一体何者なのだろう
彼は私に質問してくれるが
私は何も彼のこと聞いてない、、、
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akarinngo(プロフ) - ☆さん» 修正させていただきました。わざわざ伝えていただきありがとうございます (2019年11月12日 12時) (
レス) id: fde78b4ce1 (このIDを非表示/違反報告)
☆ - 9杯目【と、少し恥ずかしいそうに】→「い」いらない、 30杯目【気にってくれた？】→気に入ってくれた、 38杯目【笑顔で手を降って】→振って、 40杯目【夜の仕事を初めて1年半】→始めて だと思います。 (2019年4月29日 18時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 更新楽しみにしてます！ (2016年11月13日 14時) (レス) id: 2ca0c5098b (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 展開がどうなるのか楽しみです！なんかいいですね！ (2016年4月7日 16時) (レス) id: 1dea7b7788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：akarinngo | 作成日時：2016年2月21日 2時
