25杯目 ページ27
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ルームサービスです、といって
ケーキと紅茶が運ばれてきた。
中島さんは、立ち上がり、それを受け取るとホテルの人に
ありがとうと告げて、私の座っていたソファに戻ってきた。
『さっき、食べられなかったから。
ここのショートケーキ、今まで食べたどのショートケーキよりも美味しいから。
食べてみて』
そういって、中島さんから差し出されたショートケーキを
一口食べた
「…美味しい」
『また泣いてる。』
「これは嬉し泣きです」
『そっか、嬉しいならよかった。
ショートケーキに何か素敵な思い出があるんだね』
そう言って、彼はそれ以上何も言わなかった。
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2人で笑い合いながら、ショートケーキを頬張った。
彼と一緒にいると、
不思議なほど優しい気持ちになれる。
彼が何者なのか、私には分からない。
でも、私の横にいる彼は
私のいる世界とはかけ離れた人で
きっと、出会うはずのなかった人。
そんな人がどうして、彼は私なんかに声をかけたのだろう。
聞きたいような聞きたくないような。
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ケーキを食べ終えた彼は
『Aさん、明日は？何か予定ありますか？』
明日は日曜か、、、休日は家で引きこもっている。
特に外に出るような予定もないから。
家で絵を描いたり、自己満足の作品を作ったりして時間を消費している。
「明日は、特に何も、、、」
『じゃあ、今夜はここに泊まって。
明日の朝、迎えに来るので、逃げないでね』
そういって、帰り支度をはじめ、
「じゃあ、またね。おやすみ。
きっと今日は素敵な夢をみれるよ』
そう言って、去っていった。
ひとり、スイートルームに取り残された。
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akarinngo(プロフ) - ☆さん» 修正させていただきました。わざわざ伝えていただきありがとうございます (2019年11月12日 12時) (
レス) id: fde78b4ce1 (このIDを非表示/違反報告)
☆ - 9杯目【と、少し恥ずかしいそうに】→「い」いらない、 30杯目【気にってくれた？】→気に入ってくれた、 38杯目【笑顔で手を降って】→振って、 40杯目【夜の仕事を初めて1年半】→始めて だと思います。 (2019年4月29日 18時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 更新楽しみにしてます！ (2016年11月13日 14時) (レス) id: 2ca0c5098b (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 展開がどうなるのか楽しみです！なんかいいですね！ (2016年4月7日 16時) (レス) id: 1dea7b7788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：akarinngo | 作成日時：2016年2月21日 2時
