2杯目 ページ3
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私は彼のことを何も知らない。
名前も年齢も何をしているかもわからない。
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私がここのバイトを始めてから１年が経つ
彼を見るようになったのは半年前。
私のバイトのシフトが
月 水 金 の13時から19時まで。
このシフトは固定。
だから
彼はもしかしたら 金曜日以外に
私のシフトが入っていないときにも
来ているのかもしれない。
私の知らない時間にも
いつもの席にいるのかもしれない。
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だいたい、いつも
お客さんが空くと
レジをもう1人のバイト
翔太くんに頼む。
私は2階へ行き
マグカップを回収し
テーブルを拭く。
彼の後ろ姿に自然と視線がうつる。
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長い脚を組んで、本を読む彼。
今日は、小説 なんだな。
なんて 彼のことを観察する私。
時折、外の風景を見て
何か考えている彼。
どこか、さみしそうで
かなしい表情をしている彼。
彼は今、何を考えているの？
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彼は、きっと、私のこと気づいてない。
いや、このまま気づかなくていいの。
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私みたいなのが、彼のような澄んだ人と
関わる資格ないから。
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それでも、
私は彼のこと知りたいって思う
矛盾だらけのわたし。
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akarinngo(プロフ) - ☆さん» 修正させていただきました。わざわざ伝えていただきありがとうございます (2019年11月12日 12時) (
レス) id: fde78b4ce1 (このIDを非表示/違反報告)
☆ - 9杯目【と、少し恥ずかしいそうに】→「い」いらない、 30杯目【気にってくれた？】→気に入ってくれた、 38杯目【笑顔で手を降って】→振って、 40杯目【夜の仕事を初めて1年半】→始めて だと思います。 (2019年4月29日 18時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 更新楽しみにしてます！ (2016年11月13日 14時) (レス) id: 2ca0c5098b (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 展開がどうなるのか楽しみです！なんかいいですね！ (2016年4月7日 16時) (レス) id: 1dea7b7788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：akarinngo | 作成日時：2016年2月21日 2時
