1杯目 ページ2
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金曜日 午後２時
人通りの多い道から少し外れた
２階建てのカフェに
彼はいつものように軽やかな足取りで
私のいるレジにやってくる。
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「 いらっしゃいませ。」
『キャラメルマキアートのＭサイズください』
「４８０円です。」
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どうしてかは
分からないが彼はいつもぴったりのお金を出す。
だから
私と彼の会話はいつもこれで終わり。
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あえて、
お持ち帰りですか ここで召し上がりますか
レシートはいりますか
なんて聞かない。
彼はいつも２階の窓辺のカウンター席
レシートはいらない
これは暗黙の了解。
そう私は勝手にとらえている。
なんとなくだけど
そういういつもの流れというのが
完成していると
彼も思っているんじゃないかな。
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「 熱いのでお気を付けてください。」
私は完成したキャラメルマキアートを彼に渡す。
彼は小さく会釈して
マグカップを持って２階に上がる。
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わたしはいつもその後ろ姿を眺める。
どうしてか
彼がいつもキャラメルマキアートを
寂しげに見つめる理由を知りたくて。
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akarinngo(プロフ) - ☆さん» 修正させていただきました。わざわざ伝えていただきありがとうございます (2019年11月12日 12時) (
レス) id: fde78b4ce1 (このIDを非表示/違反報告)
☆ - 9杯目【と、少し恥ずかしいそうに】→「い」いらない、 30杯目【気にってくれた？】→気に入ってくれた、 38杯目【笑顔で手を降って】→振って、 40杯目【夜の仕事を初めて1年半】→始めて だと思います。 (2019年4月29日 18時) (レス) id: 44d28ad2ed (このIDを非表示/違反報告)
玲 - 更新楽しみにしてます！ (2016年11月13日 14時) (レス) id: 2ca0c5098b (このIDを非表示/違反報告)
もえ - 展開がどうなるのか楽しみです！なんかいいですね！ (2016年4月7日 16時) (レス) id: 1dea7b7788 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：akarinngo | 作成日時：2016年2月21日 2時
