17人中4番目 2

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Aside 2020/8





20代半ばも過ぎ
自分の中で解禁したことがある



『恋愛』



うちの事務所は恋愛禁止ではないから
これまでも恋愛してOKだったけど



デビューしてからしばらくは
仕事に集中すると自分のルールを決めて
告られても全部断ってきた



そもそもそんなに興味ないし
男友達はLDHで間に合ってる



ただ…経験ないわけじゃないけど
濡れシーンに自信が持てなかった



学生の時のと大人は違うから
女優もやってる私にとって
大人な演技に限界を感じてた





裕貴「Aちゃーん
いい加減教えてよ〜
芸能界入って何人に告られた？」



A「山田の裕貴くんほどモテない」



裕貴「誤魔化さないで〜
Aに振られた俳優友達
俺の周りにもいるんだぞ」



A「本番始まるよ〜」



裕貴「また濁すんだから〜

もしかして
数え切れないほど告られたとか？」



A「うん、そのもしかして」





だって、本当に数え切れないほどの
男性から告られて
もはや誰に告られたかも曖昧なんだよ？



この間告られて断ったら
『またか…諦めないからね』って
まさかの２回目の告白にも
気づかなかったよ？



ハイローでも共演してて
映画でも共演してる裕貴くんとは
飲み友達で俳優界のお兄ちゃん





A「次のドラマね
一ノ瀬くんとダブル主演なんだけど
仲良い？どんな人？」



裕貴「あら、ビッグネーム」





一ノ瀬健一くん



私の2歳年上で
国宝級イケメンはすでに殿堂入り



大人気俳優で
若手の頃から引っ張りだこ



出演する作品は当たると言われ
制作側からの指名が止まらない
今1番売れてる人



そんな人からダブル主演は
私がいいとオファーがあって出演決定



台本が来ていよいよ始動
当たる監督、脚本がタッグを組んで
ゴールデンタイム放送の
王道、恋愛ドラマ





一ノ瀬「初めまして、一ノ瀬です」



A「初めまして、五十嵐です」





顔合わせの日
これが初対面だった



裕貴くんに『いいやつだよ』
『悪い噂聞いたことない』
『怖いぐらいいい人』



確かに、雰囲気が柔らかくて
座長としての風格、オーラがあって
いい人そう



そんな印象だった

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