17人中４番目

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樹side 2022/7





「「え？いない？」」





リーダーから言われた衝撃の一言



『Aが消えた』



メイク、衣装、ジム…いそうなところを
手分けして探すけどいない



他のグループの楽屋にもいない



どこ行った？
本番…始まるよ…



ランペの慌てように
気づいた他のグループも探すけどいない





北人「女子トイレ…入ってみる？」



樹「電気ついてないですよ」



北人「でも、こんなに探して
見つからないって
あと女子トイレぐらいしかなくない？」



「(ﾝー)」



樹「…今の」



北人「Aちゃん！」




聞こえるか聞こえないか
それぐらい小さな声？音？が
ドアの向こうから聞こえて



北人さんがすぐにドア開けて入って
俺も入った





「ンー」





Aちゃんの声が
ひとつだけ扉が閉まってる
大きい個室から聞こえてくる





男「静かにしろっていってんだよ！」



A「ほく、ちゃ」



男「黙れって！」



北人「おい！鍵開けろよ！」





俺と北人さんでドア開けようとするけど
車椅子も入れる大きな横開き式のドアで
全く歯が立たないし



壁と天井の隙間が少しで
上から入ることもできない





北人「くっそ！」



樹「おい！鍵開けろよ！」



A「ほくちゃ、いっちゃ…」



男「黙れ」



A「痛っ…」



樹「え、Aちゃん？！」



北人「大丈夫？！」



亜嵐「A？！いるの？！」



樹「はい、でも開かないです」



亜嵐「A！ケガは？」



A「んん」



亜嵐「ない？」



A「ん…っゔ」





…今、殴った？





北人「おい！手出すんじゃねぇよ」



龍友「A？」



樹「龍友さん…開かないっす」



A「お兄ちゃっ、ゔ…」



龍友「大丈夫やで
助けるから待ってろ」



A「本番…始まっちゃう
っいた…もー怒った！
こっちは大事なライブ前なの
汚ねぇ手で触んじゃねぇよ」



男「っぐぁ…いってぇなあ！」



亜嵐「A？！」





今、鈍い音したけど…何？





A「私は大丈夫！
本番始まるから戻って！
ファンが待ってる」





全員で拒否



そんなことできるわけない
大事なメンバーがこんなことなってるのに
ライブだからって戻れるわけない





樹「龍友さん？」

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