よしのとよしの 2

2-23. ページ23

Aside 2023/8

　



家に着いて、シャワーを浴びて…





A「北人くん、ベッド行くね」



北人「ん、これ返したら俺も行く」





スマホの画面を真剣に見て
お仕事の返信してる北人くんに



先にベッドに行くことを伝えてから
エアコンを付けて
薄い毛布をお腹にかけて横になった





北人「寝たー？」





ウトウトしちゃってたら
感じるスプリング



っ、覗き込まれてた





北人「眩し？」



A「う、ん…」





目開けたら北人くんの状況に
びっくりして
目瞑っただけ、なんだけどな…



間接照明のスイッチに手を伸ばして
そのまま消すんだと思ってたら
照度を落としただけ…？





北人「ちょっと起きて〜」



A「んー？なにー？」



北人「自信持てるように」



A「っ、え…」





上半身だけ起こされて
私の左手を持つ北人くんの手



そしてもう片方の手の指先を
ただ見つめるしか、できない…





北人「いい感じ」



A「…うそ」





指輪から目を離せなかったけど
はめ終えた手が私の首元に伸びて



ゆっくり、北人くんの目と合うように…





北人「ほんと」



A「あり、がと」





よく見えるように証明に近づけると
指輪が…はっきりと…





北人「世界に１つ」



A「作、った、ってこと？」



北人「俺だけのAちゃんなのに
同じデザインが存在するのは許せない」




父の借金肩代わりしていただいただけで
十分なのに…こんな高価なもの…



こんなこと、口にしたら怒られそうだから
うちに秘めておくけど…





北人「Aちゃん？」



A「あ、いや…
ありがとう、大事にするね」

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