作る私と着る慎 7

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Aside 2024/6






慎ごめん、デマの記事出た
嘘だから俺の言葉だけ信じて





ん？



家で仕事してて
材料運んでくれた光司と
コーヒー飲みながら打ち合わせ中





光司「アダンがフランスから
人引っ張ってきてくれるって、どうする？」



A「…アダンの紹介ならぜひ」



光司「なに、上の空だけど」



A「いや、なんか
まこから変なLINEきた」





『ほら』って見せたら
ブブーっと光司のスマホが鳴って
無駄にいい顔がこっちを見て





光司「なんか
慎とのデマの記事出てるらしい」



A「え、てことは相手女優さん？」



「「ふふ、ないない」」





なんて、うちらは笑ってたけど
本人たちは大変だったみたいで
夜遅くに疲れた顔で帰宅





慎「ほんとごめん」



A「大丈夫大丈夫」



慎「信じてくれてありがと
でも、嫌な思いはさせたくなかった」





記事のコメントには
『こっちのほうがお似合い』って、うん
そりゃそーよ、女優だもん、きれいだもん



でも、光司とラブラブなの知ってるから
私たちのあいだで潔白ならそれでよくない？





慎「俺はAしかいないから」



A「うん、本当、大丈夫だから
ね？そんな顔しないで」



慎「ありがと
…あの、さ、お願いがあるんだけど
Aの、ご飯食べたい」



A「食べてないの？」



慎「うん、撮影してたらデマ出て
そのあと記事の対応してたから…
簡単でいいから、負担にならない程度の」





パパッと作って
ドラマの台本読んでるまこに声かけたら
そんな勢いで食べなくてもって勢いで
『やっぱうまい』って完食、ふふ



疲れてるまこには言えない…
私すごく嫌な予感がするんだよね…





慎「無理して一緒に食べなくていいよ」



A「ううん、食べる」



慎「今日は何してた？
また没頭してた？」



A「してた
まこからLINE来たとき光司来てて
2人で『ないない』って笑ってた」



慎「ふーん
じゃあなんで俺の顔見ないの？」



A「え、あ、えっと…
その記事どこから出たの？」



慎「ふっ、そんな焦んな
俺だって勘づいてるよ
気になるんでしょ？
俺らの仲を邪魔したい人の
仕業じゃないかって」

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