壱馬の声を聴かせたい 4

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壱馬side 2024/9





責任取るのが当たり前やろ



それを断る？なんで？





壱馬「いや、意味わからん
結婚しよう、俺の子やろ」



A「…仕方なしならやだ
せめて30歳なってからしよ
この子は私の連れ子ってことにして」



壱馬「何言うてんの、ほんまに」



A「結婚は30歳なるまで
5億％ないって言ってたじゃん

それに、順番間違えた男って
これ以上壱馬に迷惑かけたくない」





あぁ、そういうことか



Aが1人でこの子を育てるって
決断したのは俺のせいか





壱馬「…確かに言った
30歳まではないって言った

でもそのことを
他人に言われるのはかまわん

それよりAがおらん生活は
もう耐えられへん

頼むから、もう俺から離れないで…」



A「…突然消えてごめん」



壱馬「俺も、ごめん
全部Aに背負わせてたな」



A「壱馬は悪くない
全部私が悪いの」



壱馬「そんなことない
もっかい、俺のところ戻ってきて？」



A「でも…」



壱馬「Aと離れるの無理
俺が守るから、頼む」



A「私が嫌って言っても？」



壱馬「おん
これだけは譲れない、まじで無理」



A「…」





俺の気持ちが伝わったのか
涙が溢れて止まらないA



どれぐらいの覚悟で
これからの人生を歩もうとしたのか



間違いなく相当な覚悟だったと思う



久しぶりに俺の上に
Aを座らせて背中をさする



涙でぐちゃぐちゃな顔を拭いて
少し落ち着いてきて
顔あげてくれたAに聞いてみた





壱馬「俺のことまだ好き？」



A「ずっと大好き」



壱馬「よかった
こんな頼りない俺やけど
人生かけて幸せにするから結婚しよう」



A「うん」



壱馬「さっきは
仕方なく結婚するみたいに言ってごめん」

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