壱馬の声を聴かせたい 3

3-1. ページ1

Aside 2023/2





私もついに
新人育成を任される年になった



留田さん…
最初の挨拶は普通だった



でも
私が壱馬の担当マネだと聞いてから
目が笑ってないような



歓迎会でメンバーに囲まれてる
留田さんを遠くから見ると
やっぱり私の時と目が違う





壱馬「(気になる？)」



A「(んー、あ、うん)」



壱馬「(なんかされたら言えよ
溜め込む癖あるから心配)」





テーブルの下で
手を握ってくれるだけなのに



どうしてこんなに
安心感があるんだろう





壱馬「(今日行っていい？)」



A「(大丈夫だよ
1人で寝れる)」



壱馬「(ふふ
じゃあ単純に一緒にいたいから
家行ってもいい？)」



A「(いいよ)」





翌日
大寝坊をかました留田さん



一次会のあと
二次会に行ったらしい



私と壱馬は一次会で帰ったから
泥酔具合を聞くだけだけど
かなりやばかったみたい



今日はリハで
そのあと壱馬個人の撮影



今から行きます、と
電話で話してから2時間後
メイクバッチリで出社





A「体調大丈夫？
次気をつけようね」



留田「すみませんでした」





こういうこともある、と
広い心で迎えて



リハ中のスタジオに連れてくと
メンバーにも怒る人はいなかった





陣「おー！留田ちゃん！
昨日は疲れたかな？
体調大丈夫？」



留田「はい、すみませんでした！
五十嵐さんが
集合時間教えてくれなかったんです」





…え



聞き間違え？





壱馬「人のせいにすんのは
良くないよ
グループの予定表貰ってるやろ」





ではないみたい



壱馬、ありがとう
たぶん私だからとか関係なく
出た言葉だと思うけど
すごくありがたかった



他のメンバーも流石に
私のせいにしてからは
笑顔が崩れた



この子の育成？



私の忍耐力強化と
間違えてるんじゃないかな？

3-2.→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す