壱馬の声を聴かせたい 2

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Aside 2022/12





壱馬「よし、もういいよ
血も止まったみたいやし、よかった」



A「ありがと」



壱馬「座ってて
コップどれでもええの？」



A「うん、壱馬もどーぞ」





水を入れてくれる壱馬を
止めなかったのは
私なりの甘えで



こんなこと甘えでもなんでも無い
って人もいるだろうけど



なんでも1人でやってきた
私からしたら
これは完全な甘え





壱馬「はい」



A「ありがと」



壱馬「今、もしかして
甘えてくれた？」



A「うん、やってみた
こんな感じ？合ってる？」



壱馬「ふふ、あってるあってる
その調子」



A「貴重だよ」



壱馬「『貴重』て言わんで
炸裂させてよ」



A「炸裂…程遠いいw」



壱馬「いやでも、そうやな
貴重やな、嬉しいよ

止められるかなって思ってたけど
えらいやん、できるやん」



A「できた」



壱馬「ま、止められても
止まらんかったけどな、ふふ」





甘えたの、気づいたんだ…



寝癖のまま両手にコップ持って
笑いながら隣に座った壱馬



昨日、来てくれなかったら
今頃どうなってたんだろ…





壱馬「っえ？えええ？なした？
泣きそうやん、指痛い？」



A「ううん
家にいて褒められることないから
嬉しい」



壱馬「っ…そっか

褒めてるつもりやったんやけど
逆に辛かったな、ごめん」



A「違うよ、嬉しいの。本当に。

あのさ…もしかしたら
教えてくれたかもしれないけど
あの時あんまり覚えてなくて…

その…私の…
どこが好き、なの？」

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