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玲於side 2022/11
エンドロールが流れてる最中に
静かに席を立つ俺たち
バレないように明るくなる前に
外に出るのが俺たちの基本で
昔おっさんが足引っ掛けてきて
転んだ経験あるAは
それがトラウマで
怯えながら降りるようになったから
手繋いで下りるのも基本
玲於「今でも覚えてる？」
A「あれは忘れない
おばあちゃんになっても忘れない
5段ぐらい下まで落ちたんだよ？
映画館の階段は端を歩きなさいって
孫の代まで言い聞かせる」
それをガチトーンで言ってるから
俺の元カノはおもしろい
飯の予約の時間を気にしながら
早くタクシーに乗りたい俺と
『こればかりは運だよ』って
無駄に冷静なA
A「ご飯何系？」
玲於「それは問題にしてほしいの？
答え言ったらだめ？」
A「タクシー拾うまで暇つぶし」
玲於「酢飯の上に生の魚乗ってる系」
A「それお寿司じゃん
答え言わないでよ、つまんない」
玲於「回らない系」
A「まじ？！」
玲於「まじ」
A「早くタクシー見つけよ！」
玲於「だから言ってんだろw」
よく行く寿司屋に連れてきて
美味そうに食うの見てると
『最近どう？』とか
仕事関係聞こうと思ってたけど
やーめた
仕事モード抜けてるから
全力幼馴染モード全開にしよ
懐かしいな
2人きりで飯来て正面でモグモグ見んの
昔、健二郎さんが
結婚の決め手のひとつは
『白飯に麻婆豆腐かけて食べてるの見て
こっち側だなって思った』って言ってて
それ聞いた時、わかるな〜って
パッとAのモグモグ姿が出てきた
A「美味しかった〜
ごちそうさまでした」
玲於「ん
明日早い？1杯だけ行かない？」
A「0時までね」
1杯だけなら23時解散ぐらいだけど
少し長くしてくれて
早く帰りたいって
思われてないのがわかって嬉しい
会員制の高級バーに来て
マスターに挨拶してると
「玲於さん？」
玲於「あ、まこっちゃん
おつかれ」
慎「お疲れさまです
壱馬さん、やっぱり玲於さんすよ」
まこっちゃんが振り向く方を見ると
テーブル席に壱馬がいて
立ち上がり、人懐っこい笑顔で
『お疲れさまです』と言って
頭を下げた
好青年だよなぁ
A「あれ？
壱馬くんとまこっちゃん？」
「「え、Aちゃん？」」
玲於「あー、飯行っててさ」
壱馬「先約玲於さんだったんですね」
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作者名：riku推し
| 作成日時：2022年8月24日 0時
