手を差し伸べた彼３

3-37. ページ37

陸side 2022/8




樹「陸さん、めちゃくちゃ唐突なこと
　 聞いていいですか？」


陸「お、どーした？
　 俺でいいなら、いいよ」




珍しいなぁ 樹からなんて。
今日様子おかしいのと関係あるのか？


機材トラブルで少し休憩時間ができて
近くの小さい公園に来た





樹「あのー
　 女性特有の日…あるじゃないすか？」


陸「うん」


樹「どう接してますか？」


陸「あー、それね…
　 本人いないのに言うのあれだけど
　 ここだけの話、ちょうど今なのね？

　 とりあえず、すぐエアコンの温度上げた
　 冷えが良くないのはわかってるから
　 気をつけてるかな」


樹「五月も今なんすよ。
　 俺たち付き合ってまだ浅いから
　 どう接していいのかわからなくて」


陸「俺もまだ何回かしか一緒にいないし
　 分かりきってるわけじゃないからなぁ」


樹「…知りたいんすよ。
　 どこが痛くて、どれぐらい痛くて
　 何するのが辛いとか…
　 でもグイグイ聞くのも嫌かなと思って」


陸「俺もね、そうだった。
　 どんなもんか分からないまま
　 過ごすの良くないと思って聞いてみたら

　 気にかけてくれてありがとうって
　 言われたよ。
　 たぶん、聞いて大丈夫だと思う」


樹「わかりました、聞いてみます」


陸「あ、今イライラしてんな。
　 とか思わない？」


樹「俺と一緒にいたら気遣って
　 イライラ表に出さないんすよ。

　 でも、ふとした時顔に出てるんで
　 あー、イライラしてんだなって思ってます」


陸「前、その期間に一緒にいる時にね

　 『もー！我慢してらんない！！』って
　 まーまーでかい声でいきなり言い出してさ

　 『陸の前でもイライラしていい？』って
　 宣言してきて

　 それから感情全部出すようになったよw」


樹「え？お嬢がすか？
　 想像つかないです」


陸「そうそうw
　 最初から気使わなくていいのにな」


樹「五月もそうしてほしいです」


陸「まあ、お互い頑張ろ」





樹はほんとに五月が大好きなんだろな


俺はマンションで偶然会ったことあるし
Aが桃と五月とスピーカーにして
電話してるから
声はしっちゅう聞いてるけど


メンバーに会わせたことないらしいし
翔平ですら会ったことないみたい


北ちゃんに言ったら
羨ましい超えて恨まれそうだから内緒


ニヤニヤしながらスマホ見ちゃって〜
五月とLINEかー？


北ちゃん対策の覗き見防止シートで
ぜんっぜん見えない

3-38.→←3-36.

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す