その男、非・人間

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拓弥side


その血は、


異常にうまかった


こんなの人の血ではないと


言っても過言ではないくらい


意識がだんだんと回復してきて


目の前も鮮明になってきた......


Aside


うわっ、


飲んでるー


差し出された『手』から


血を吸う拓弥くん


ほんとにヴァンパイアなんだねー


てか、意識絶対ないよ


無我夢中って感じだもん


ま、ヴァンパイアに


血吸われてんのに


こんな、危機感のない私も


どうなんだろうね


あ、起きた


『......頭いてぇ』


頭を抑えながら


ゆっくりと起きあがった


目の前にいるわたしをみて


きょとんと


『え、なんでお前いんの？』


って言う


はあっ？


命の恩人にそれある？


ふんっと


そっほをむくと


はっとしたように


『え、まさかお前、血......』


「そうですけど？なにか？」


イライラ感満載で返してやりました


『お、ありがと』


拓弥くんの口から


そんな素直な


言葉が聞けるとは思っていなかったから


驚いた

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