その男、非・人間

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お父さんは、


ある日そんな言い伝えを教えてくれた


まあ、そんなことは


『普通』の極みだろう私には


全く関係のなくて


いや、そのはずで、


今、目の前にヴァンパイアがいる


ことさえ除けば


普通の人生、送れてたろうに...


〜午前5時〜


私は結構早起きだ


きれいに歯を磨いてから


顔洗って、朝ご飯食べて、


テレビを見ながらゆっくりと着替えた


そしたら、学校行くまでに


時間できるから


少しだけ勉強して


まあ、ずっと窓の外見てて


手が進むのは、ほんのちょっと


でも、頑張った〜とか言ってから


家を出る、


通ってる学校はすぐそこだから


一人登校


寂しいやつなんかじゃないよ


だって、学校


本当に目の前だから


友達と行った方が


遅くなるんだって


ってあれ？


誰に訴えてんだよ、自分。


「おはよ、A」


肩をポンっとしてから


校門へと向かう


テンション低めの由衣


一応、幼なじみなんだけど


クールだから、近寄りがたい


ところがあるなぁって


たまに思うんだよね


そんなこと考えてたら


ごんって男の人とぶつかった


「あ、すみません」



その人は慌てて


『ああ、こっちこそすみませんでした』


というととすぐに行ってしまった


顔はよく見えなかったけど


制服うちの？だよね


あんな人いたっけ？


さっきの人のあとを追うように


ふわっと、甘い香りがした


なんで？


このにおい


懐かしい...

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