１１６話西園寺さん、ずっと『コレ』、私に付けてたでしょ？ ページ39
カチャ･･･カチャ･･･。
食堂にはお皿の洗う音だけが響く。
そりゃそうだ。
今、ここには私と西園寺さんしか居ない。
特に話すこともないし、あっちからも話しかけてこない。
二人きりだけになっても、意外と喋らないものだ。
･･･とか、思ってたら西園寺さんが口を開いた。
西園寺「ねぇ、A先輩？ 正直言って、今のところ勝負は私が勝ってますよね？」
とか言い出すもんだから、そうなんじゃない？とだけ返した。
A「伊達工の人も、赤葦くんも、私と一緒に三年間頑張った及川たちだって、
西園寺さんに取られちゃったもん。でもさ、こういう戦いって、途中からもう結末が見えてるわけ
じゃない。最後に大逆転･･･なんてこともあるから、こういうことが私は好きなの」
悪女潰しは、私にとって無くなったら生きていけないもの。
だから、悪女は辞めたくない、辞められない。
西園寺「じゃあ、最終的にどっちが勝つか･･･勝った方が負けた方の言うことを聞くって
どうですか？」
ありきたりな賭け。
西園寺さんはそれに付け加えて、
西園寺「私、勝ったらA先輩をこうしたいです」
西園寺さんはテーブルに置いてあるさっきの果物ナイフを掴んで、
私の左胸辺りを、寸止めで刺した。･･･つまり心臓。
A「西園寺さん？ 人にナイフを向けるのは物騒だからやめよっか」
西園寺「実は私も、悪女を辞められない訳があるんです」
語りだした西園寺さんはもう止められない。
西園寺「私、人が死んだりとか、死ぬ瞬間とか、見るのが大好きなんです。
実際に見たこともあります、たまたま交通事故の現場を見た･･･そしたら、その人間が人間じゃ
無くなるところが大好きになっちゃったんです」
A「････悪趣味」
そう呟いた。
西園寺「悪趣味、って････私にはA先輩だって相当重症だと思うんですけど。
・・・もし勝ったら、A先輩を殺す権利を、私にください」
･
さぁ、そろそろだ。
そろそろ、あの人がここに来る。
始めようじゃないの、本当の戦いを。
そうだね、
その賭け、乗った。
１１７話私さ、待ってたんだよ→←１１５話あっ！でもその前に一つ言いたいことあるんだ！
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923 - 騙されたー！すごく面白い！ (2019年5月2日 2時) (
レス) id: e9020689a0 (このIDを非表示/違反報告)
923 - 研磨の漢字間違ってますよ。孤爪研磨ですよ。 (2019年5月2日 1時) (レス) id: e9020689a0 (このIDを非表示/違反報告)
ゆう - 鮎さん！私もそう思います！一つずつ飛ばしながら読むんですよね！？ 『【え】ほ【ん】き【ぎ】じ【は】じゅ【じゅ】げ【ん】【ち】じ【ょ】け【う】っ【で】ゅお【す】き ですよね！？あってたら返信お願いします！！ (2018年5月17日 16時) (レス) id: ab32ce7f46 (このIDを非表示/違反報告)
鮎 - 多分赤葦の言った言葉は、「演技は順調です。」だと思う。 (2017年7月26日 16時) (レス) id: 797ca2c059 (このIDを非表示/違反報告)
アップルパイＬＯＶＥ(プロフ) - みにーさん» 私も赤葦の言葉コピペして見てみたんですけど、ホントですねｗｗ宮崎弁だとか出てきました！でもすみません…全く持って関係無いです…。 (2017年4月20日 21時) (レス) id: 901959bff5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アップルパイＬＯＶＥ x他2人 | 作成日時：2017年1月1日 21時
